チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝セカンドレグが7日に行われ、ドルトムント(ドイツ)がパリ・サンジェルマン(PSG/フランス)を1−0で下した。この結果、2戦合計スコアは2−0となり、ドルトムントの決勝進出が決定。試合後、ドルトムントを率いるエディン・テルジッチ監督が『TNT Sports』にて勝利の喜びを語った。


 ファーストレグをドイツ代表FWニクラス・フュルクルクのゴールにより1−0で制していたドルトムントは、PSGの本拠地『パルク・デ・フランス』へ移ったセカンドレグでは、序盤からホームチームの猛攻を受ける。それでもスコアレスで後半へ折り返すと、50分に同代表MFユリアン・ブラントが蹴った左コーナーキックから、ファーサイドでうまくフリーになった同代表DFマッツ・フンメルスがヘディングシュートで待望の1点を沈めた。


 2戦合計スコアで2点のリードを奪った後は、PSGに幾度となく際どいシュートを放たれたが、ドルトムントは無失点で凌ぎ切る。最終的にはドルトムントが激闘を制し、最後に決勝進出を果たした2012−13シーズン以来、11年ぶりのCLファイナル行きを決めた。


 試合後、テルジッチ監督は「この勝利に言葉をつけるなら、それは『プライド』だ」と発言。「我々にとってはとても誇らしい瞬間だ。スタッフのことを思っても、チームのことを思っても、クラブのことを思っても、本当に誇らしく思う。夢はまだ終わっていない」と喜びを露わにしただけでなく、次のような言葉で試合を振り返った。


「確かに我々は苦しめられた。だが、アウェイの地で素晴らしいパフォーマンスを見せられたと思う。特にPSGの前線は非常にパワフルで、スピード、機動力も兼ね備えていた。そんな相手との準決勝で、2試合ともクリーンシートを達成し、勝利した。これは信じられないし、本当に素晴らしいことだ」


「素晴らしいチームパフォーマンスなしに、クリーンシートは達成できない。特に後半、1点を奪ってからは、クロスボールやシュートをブロックすることに全力を尽くした。総合的に見れば、決勝に進むのが当然だったと思う。高いクオリティのチームと対戦するためにここへ来て、多少の運もあったとは思うが、クラブ全体のハードワークのおかげでで勝つことができた」


 今季のCL決勝は6月1日に開催予定。勝利したドルトムントは、バイエルン(ドイツ)vsレアル・マドリード(スペイン)の勝者と対戦する。テルジッチ監督は「我々が優勝候補ではないことは分かっている。どのチームと対戦するにせよ、非常に難しい試合になるだろう」と予想しつつも、「ただし、決勝もただの1試合に過ぎない。1試合で何でも可能だ。それは既に証明されている」と意気込み。2試合を通して猛攻を受けながら、自慢の攻撃陣を誇るPSGをシャットアウトした準決勝を引き合いに出し、「たとえば、もしこの試合をあと10回戦うのならば、最終的には勝てなかったかもしれない」と話した。


 最終的には「自信を持って決勝へ臨む」と闘志を燃やした。



【ハイライト動画】フンメルスのヘディング弾でドルトムントが決勝へ!