エールディヴィジ(オランダ1部)第33節が12日に行われ、佐野航大と小川航基が所属するNECと上田綺世が所属するフェイエノールトが対戦した。


 来季のヨーロッパリーグ出場を目指すNECは、すでに今季の順位が2位に確定しているフェイエノールトと対戦した。NECの佐野は先発し、小川はベンチスタート。一方、フェイエノールトの上田は先発出場した。


 試合は前半終了間際にケルヴィン・ステングスが得点を決めてフェイエノールトが先制に成功したが、後半開始早々にNECが同点に追いつく。メース・ホーデメイカースがドリブルで中央を持ち運び、左サイドの佐野に展開。佐野は細かいドリブルからシュートコースを作り、右足を振り抜いた。シュートは見事にゴールファーサイドに吸い込まれ、佐野の今季公式戦4ゴール目が決まった。


 佐野が見せ場を作った後、今度は上田が活躍を見せる、49分、上田がペナルティエリア手前でNECのDFブラム・ヌイティンクに倒され、一発レッドカードを誘発。その後、決定機を逸した場面もあったが、57分には味方からのパスをペナルティエリア内で受けると、強靭なフィジカルで背中で相手を抑えながらボールをキープ。流れたところを最後はヤンクバ・ミンテがゴールへ押し込み、フェイエノールトが勝ち越しに成功した。上田はこれが今季初アシストとなった。


 その後、71分からベンチスタートとなった小川が途中出場。すると、80分に小川が前線でボールを収めてパスを繋ぐと、ロベル・ゴンサレスからソンチェ・ハンセンへのスルーパスが通り、ペナルティエリアをドリブルで突破したソンチェ・ハンセンがそのままゴールを決めた。数的不利のNECが2−2の同点に追いついた。


 このまま終わるかと思われた87分、上田がまたしても魅せる。トーマス・ベーレンからのスルーパスでアリレザ・ジャハンバクシュが裏へ抜け出し、ゴール前へラストパス。これをファーサイドでフリーになった上田が冷静にゴールへ流し込み、勝ち越しに成功した。上田はこれが3試合連続得点で今季5ゴール目となった。


 試合はこのまま3−2でフェイエノールトが勝利。NECにとっては痛い敗戦となった。


【スコア】

NEC 2−3 フェイエノールト


【得点者】

0−1 45分 ケルヴィン・ステングス(フェイエノールト)

1−1 47分 佐野航大(NEC)

1−2 57分 ヤンクバ・ミンテ(フェイエノールト)

2−2 80分 ソンチェ・ハンセン(NEC)

2−3 87分 上田綺世(フェイエノールト)