好投続ける阪神・漆原と中日・梅野

2022年オフに始まった現役ドラフト。昨季はDeNAから中日へ移籍した細川成也がキャリアハイとなる24本塁打を放つなど大ブレイク。ソフトバンクから阪神に加入した大竹耕太郎もチームトップの12勝を挙げてリーグ優勝、日本一に貢献するなど、新天地で輝きを放った。

そして昨オフの現役ドラフトで移籍した選手たちも、今季早くも躍動している。阪神に加入した漆原大晟はリリーフとして5試合に登板して防御率1.13をマーク。13日の中日戦(バンテリンドーム)で移籍後初失点を喫したが、1週間後の20日、甲子園での再戦では1回を三者凡退に抑えて見事にリベンジを果たした。

ここまで計8イニングを投げて1失点と安定した投球を披露。オリックス時代は制球面の不安からなかなか一軍に定着できなかった右腕が、リリーフ陣に欠かせない存在となりつつある。

中日に加入した梅野雄吾もリリーフとして奮闘中だ。ここまで8試合に登板して防御率2.25をマーク。ヤクルト時代に一軍で216試合に登板した経験を持つタフネス右腕が、中日の強固なブルペン陣に食い込む活躍を見せている。

昨季の現役ドラフト「1期生」が活躍した阪神と中日に移籍した2投手が、今季の現役ドラフト組でも1歩リードしている状況だ。

中継ぎ投手の活躍目立つ今季の現役ドラフト組

漆原と梅野以外にも今季はリリーフ投手の活躍が目立つ。ソフトバンクに加入した長谷川威展は移籍後初登板となった7日の楽天戦で今季初ホールドをマーク。そこから中13日での登板となった21日オリックス戦では2回を無安打無失点に抑え、回またぎ起用にも応えた。ここまで2試合の登板ながら一軍で唯一の中継ぎ左腕として存在感を放っている。

広島から西武に移籍した中村祐太もリリーフとして3試合に登板して無失点。ここまでは大量リードやビハインドの場面での起用が続いているが、3イニング無四球の制球力を武器に、ブルペン内での序列を上げていきたいところだ。

野手では、ヤクルト・北村拓己とロッテ・愛斗が開幕一軍入り。北村は2日の広島戦で移籍後初先発すると初ヒットを記録。16日の中日戦では初タイムリーも放った。ここまでスタメン3試合を含め12試合に出場。限られた出場機会の中、16打数3安打とアピールを続けている。

愛斗は3試合のスタメン含め12試合に出場し、17打数2安打の打率.118。打撃面で苦しんでいるが、10日の古巣・西武戦で今季初犠打を記録するなど小技とハイレベルな守備でチームに貢献している。

日本ハムへ移籍した水谷瞬は、一軍デビュー戦で恩返しの一打を放った。開幕一軍こそ逃したが、二軍戦13試合で4二塁打、4本塁打と持ち前の長打力を発揮して9日に一軍へ昇格。11日の古巣・ソフトバンク戦でスタメン起用され、3回に同点に追いつく適時打を放ち、プロ初安打、初打点をマークした。

広島・内間拓馬、DeNA・佐々木千隼、巨人・馬場皐輔、オリックス・鈴木博志、楽天・櫻井周斗の5選手はここまで一軍で出番はないが、今季はまだ始まったばかり。これから古巣を見返すような活躍を期待したい。

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