書家・石川九楊(いしかわ・きゅうよう)の仕事の全容を見せる連続個展『石川九楊大全』が、2024年6月8日(土)から7月28日(日)まで、東京・上野の森美術館で開催される。

現代における書の美をひたすら追究し、言葉と格闘し続けてきた石川九楊。本展では、書表現により時代を反映した作品を書き続けてきた石川九楊の創作の全容を明らかにするべく、書作品2,000点から厳選した300点余を、前期・後期ひと月ごとに全て掛け替え。現在における「書く」行為とその先に見えてくるものを問う、大規模展覧会となる。

《源氏物語書巻五十五帖「若菜 上」》59cm×94cm 2008年

《源氏物語書巻五十五帖「若菜 上」》59cm×94cm 2008年

《源氏物語書巻五十五帖「椎本」》59cm×94cm 2008年

《源氏物語書巻五十五帖「椎本」》59cm×94cm 2008年

6月開催の【古典篇】では「歎異抄」「源氏物語」や「徒然草」、中国の「李賀」の詩など古典に取り組んだ作品や、「千字文」を盃1,000枚に綴った「盃千字文」などを展示。7月開催の【状況篇】では現代作家や自作の詩文の言葉を書いた作品が並ぶという。ほかにも、「妻を語る」シリーズ、「河東碧梧桐109句選」、「戦後史編」シリーズなどの新作、あらたに将棋の駒に揮毫した作品の出品も予定しているとのこと。

《ざぼんに刃をあてる刃を入るゝ(いるる)》24cm×34cm 2021年

《ざぼんに刃をあてる刃を入るゝ(いるる)》24cm×34cm 2021年

《夜も鳴く蟬の灯あかりの地に落る声》24cm×34cm 2021年

《夜も鳴く蟬の灯あかりの地に落る声》24cm×34cm 2021年

また、『石川九楊大全』関連イベントの開催も決定。6月14日(金)には旧東京音楽学校奏楽堂にて「音楽会」が、7月7日(日)には上野精養軒 桜の間にて「講演会」がそれぞれ行われる。詳細は公式サイトで確認を。

『石川九楊大全』は、2024年6月8日(土)から7月28日(日)まで、東京・上野の森美術館で開催。チケットはイープラスほかプレイガイドで販売中。