◇春季高校野球・神奈川大会4回戦 東海大相模1―0桐蔭学園(2024年4月20日 相模原)

 1点を守り抜いた東海大相模がベスト8進出。被安打6で公式戦初完封した1メートル98、93キロの大型左腕・藤田琉生投手(3年)は「エースとしてチームを絶対に勝たせるという気持ちでピッチングできました」と自然と笑みがこぼれた。

 緊張も力に変えて腕を振り続けた。託された背番号は初めての「1」。名門・東海大相模のエースナンバーを背負うこととなり「うれしかったですが、むちゃくちゃ緊張した」。しかし、マウンドに立てばエースらしく背中で仲間を引っ張った。

 今春から解禁となった二段モーションから繰り出す最速144キロの力強い直球主体に、走者を出してもあと一本は許さない粘りの投球を披露。併殺も三つ奪ってピンチの芽をつみ「しっかりとキャッチャーの構えたところに投げられた結果です」と胸を張った。

 6回までは互いに無得点、7回にボークで奪った1点を守り抜いた左腕を原俊介監督も「この試合を大いに自信にしてほしい」と大絶賛。夏は19年以来となる甲子園へ向けても大きな存在が台頭した東海大相模。この試合で得た自信を確かなものにするため、藤田は「今後も強豪と戦うことになるが自分らしいピッチングをしたい」と次戦へ向け目を輝かせた。