◇ラグビー・リーグワン第14節 花園34―23BR東京(2024年4月21日 花園ラグビー場)

 花園は本拠でBR東京と対戦し、34―23で今季初勝利を飾り、開幕からの連敗を13で止めた。

 待ち望んだ初勝利に花園は歓喜に包まれた。17―20で迎えた後半6分、ゴール前でパスを受けたSH河村謙尚(24)が滑り込みながらトライ。最終的には11点差をつけて逃げ切った。

 SHウィル・ゲニアは前節で脳しんとうの疑いがあるため、今節は欠場。この日、河村は入社3年目で初めてスタメンに抜てきされた。「メンバーに選ばれない時はやっぱり悔しい思いがありましたし、このチャンスをものにしないといけないという気持ちがありました」。24歳の若武者は有言実行でチャンスをものにした。

 オーストラリア代表のSOクウェイド・クーパー、ゲニアから学んできたことはたくさんある。「SOはゲームを作るポジションだから、もっとしゃべらないといけない。自分から発信してフォワードを動かす役割がある」と2人のレジェンドからアドバイスを受け、積極的にコミュニケーションをとることを意識。今季初勝利に大きく貢献し、河村は「ホームで初勝利できたことは素直にうれしい。ちょっとの合間は喜びたいなと思います」と目を細めた。

 この日、ともに戦ったクーパーは「才能がある選手。スキルもあるし、将来性のある選手」と絶賛。「きょうみたいなパフォーマンスを出したら、今までの努力をやった甲斐がある。彼もまだまだ成長していかなきゃいけないけど、現時点では本当によくやっている」とねぎらいの言葉をかけた。

 すでに入れ替え戦に回ることは決まっているが、頼もしい期待の新戦力が現れた。