◇練習試合 Honda2―0ロッテ(2軍)(2024年5月8日 ロッテ浦和)

 社会人野球の名門・Hondaのルーキー左腕、村上滉典(こうすけ)投手(22=筑波大)が5回2安打無得点に抑え、都市対抗2次予選の戦力として大きく前進した。

 1メートル72、72キロの村上がマウンドでは大きく見えた。2軍とはいえロッテ打線相手に凡打の山を築いた。1軍経験のある池田、愛斗をともに2打数無安打。「いつも通り全部の球種がよかった」。直球で追い込むとカーブ、スライダー、チェンジアップで計5三振を奪った。

 この快投で都市対抗2次予選先発枠入りへも大きく前進した。Hondaは前年まで南関東予選から出場も、今季から埼玉から東京へ所属変更したため、東京都予選に参戦。同2次予選は20日から始まるが、村上は「どんなに緊張しても頭を整理して自分の持ち味を出せればある程度は投げられると思うので、チームの勝利に貢献したい」と自信を口にした。

 愛媛・多賀小1年から「西条リトルシニア」で野球を始めたが、最初の4年間は右投げの外野手。しかし「投手をしたくて」利き腕の左を生かしてサウスポーになった。ただ、東予東中時代は制球が定まらず、エースとなったのは今治西2年から。首都大学リーグ・筑波大で変化球を磨き、今春、Hondaに入社した。

 「あこがれていたチームに入れたので…。先発でも中継ぎでも任せられた場所で、全力で投げたい」。村上が20年都市対抗を制したチームの一員として、まずは8年連続の東京ドーム切符獲得を目指す。