◇春季全道高校野球・小樽支部1回戦 北照12―0小樽桜陽(2024年5月8日 小樽桜ケ丘)

 第63回春季全道高校野球大会小樽支部予選は8日、小樽桜ケ丘で行われ、北照はU―18日本代表候補の左腕・高橋幸佑(3年)が先発し、4回完全と好投した。

 気温5度の寒さを吹き飛ばす快投だった。今春から背番号1を背負う左腕は、初回2死からの6者連続を含む8奪三振。カイロ2個を準備し、4回完全の50球で24年公式戦初登板を終えた高橋は「直球をインコースに投げ切れたのと、ストライク先行もできた」と頬を緩めた。

 4月の侍ジャパンU―18日本代表候補強化合宿(奈良)での好投で一躍注目を集める左腕は今月の東北遠征で手応えをつかんだ。仙台育英(宮城)を相手に、昨夏甲子園2本塁打の鈴木拓斗(3年)には直球をバックスクリーン左に運ばれたが、6回2安打と好投した。「思い通りの投球ができた。直球を持っていかれる怖さはあったが、逆にきっちり投げれば通用すると分かった」。高橋は八戸学院光星(青森)の注目左腕・洗平比呂(3年)とも投げ合った。投打に“全国区”を体感し、まだまだ自分を高めていくと心に決めた。

 先月の青森山田との練習試合では147キロを計測し自己最速を1キロ更新。球速への手応えもつかんだ左腕は「優勝を目指す」と注目に応える投球を誓った。(竹内 敦子)