昨年9月に受けた右肘手術の影響で、今季は打者に専念しているドジャース大谷翔平投手。投手復帰へ向けて、現在はキャッチボールを中心にリハビリをしている段階。そんな中、マーク・プライアー投手コーチがラジオ番組に出演し、「投手・大谷」について言及した。

■投手陣の輪に加わり「アドバイスしてくれる」

ラジオ局『Sirius XM』の番組「MLBネットワーク・ラジオ」に出演したプライアー投手コーチ。現在の大谷について「(打者として試合に出ながらという)とてもユニークなリハビリを行っている。高校や大学の選手以外だと、あまり見たことがない。リハビリをしながら60フィート(約18メートル)から70フィート(約21メートル)の間でボールを投げる練習を続けている」と説明した。

投手陣の輪にも加わっているようで、「練習を見ているし、積極的にアドバイスも送ってくれる。ヤマモト(山本由伸)に対しても、良き相談相手として助言してくれている。(投手陣の)状況はよく理解していると思う」と話した。

さらに、気になる今後については「初期の投球プログラムを開始するという以外は、深く話し合ってはいない。我々は彼の投球をチェックしながら、夏の終わり頃までにどこまで回復するか様子を見ていくつもりだ」とした。

その上で「できれば、(10月の)プレーオフまでにはマウンドに上がり、打者と対戦してくれることを願っている」と期待を込めた。

■術後最多となる72球のキャッチボールも

大谷の執刀医であるニール・エラトロッシュ氏は3月、「リハビリが順調に進めば9月の最終週に実戦形式に登板できる」との見通しを明らかにしており、プライアー投手コーチもその見解に沿ったプランを示した形だ。

大谷は15日(日本時間16日)に行われたジャイアンツ戦の試合前練習で、昨年9月の右肘手術以来22度目のキャッチボールを行い、術後最多となる72球を投げるなど復帰へ向けて順調にステップを踏んでいる。

今季終盤に実戦形式のマウンドに立てたとしても、いきなりポストシーズンで「投手・大谷」が復活する可能性は低いと予想されているが、果たしてどうなるか。好調な打撃と合わせて、二刀流の行方にも関心が集まっている。