世田谷区の認可外保育施設で昨年12月、生後4カ月の男児が死亡した事故を受け、区は2024年度以降も0歳児を預かる施設を中心に、睡眠時間帯の抜き打ち検査を実施する方針を決めた。認可保育所などと比べ、運営基準が緩い認可外の指導監督体制を強化する。

男児が亡くなった世田谷区の認可外保育施設



事故後にも2施設でうつぶせ寝

 世田谷区によると、事故が起きた施設は昨年7月の定例の立ち入り調査では指導事項はなかったが、事故後の立ち入り調査で窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)への配慮が不十分だったなどの問題が指摘された。

 世田谷区は事故後、2月中旬までに区内の0歳児を預かる認可外47施設に緊急の抜き打ち検査を実施。その結果、2施設で1〜3歳児のうつぶせ寝が確認されたほか、睡眠中の乳幼児の顔色や呼吸状態の観察が不十分など、なんらかの不備が20施設で見つかり、改善指導をしたという。

 区は今後、安全確保の取り組みとして、区内の保育施設を対象に見守りカメラや安全柵の導入経費の補助などを行うとしている。