すでにSNSで拡散され始めているためにご存知の方もいるだろうが、エルサルバドルを舞台としたジュニアの世界選手権、『ISA World Junior Surfing Championship』でポルトガルのエリカ・マキシモ・ホワイトがオーストラリアのウィロー・ハーディーに対して信じられない妨害行為をした。

状況としてはU18ガールズのリパチャージR5でエリカは4位。残り時間が少なく、ニードスコアを考慮してもヒート通過が難しかったため、同じポルトガルのマリア・サルガド・グリーンをサポートするために残り50秒で波に乗ったオーストラリアのウィロー・ハーディーに優先権を持たないのにも関わらずドロップインして進路を妨害し続け、ワイプアウトした際にもウィローのリーシュコードを引っ張ろうとジャンプしたのだ。

1999年のワールドチャンピオン、ポーリン・メンツァーの言葉を借りれば、「コンテスト中で過去最悪の行為」だ。

ニードスコアが2.4だったウィローはこの妨害に負けずに波に乗り続け、2.7を出して同ヒートを通過。
ポルトガルの2名はこのヒートで敗退したのに加え、エリカは失格となり、チームポイントも没収。
ポルトガル連盟には罰金が科されることになった。

なにより、SNS時代でのこの行為はエリカの今後の人生にも影響を与える可能性がある。

ISAの声明

本日の『ISA World Junior Surfing Championship』のU18ガールズのリパーチャージR5のH3での出来事を受けて、ポルトガルの選手であるエリカ・マキシモが競技大会から失格となり、チームポイントも没収されました。さらに、ポルトガル連盟には罰金が科されます。

マキシモは、相手選手がヒートで進むのを妨げるため、故意にオーストラリアのサーファーの身体的な妨害および口頭で嫌がらせを行ったと見られました。マキシモの行動は意図的で繰り返され、審判、ウェブキャスト、一般の観客の明白な目に触れるところで行われました。

ISAのテクニカルディレクターと競技ディレクターは、直接現地での審査とビデオを通じてこの事件を見直し、マキシモの行動がスポーツマンシップに反する重大な例であり、彼女の不正行為がサーフィン競技に損害を与えたと判断しました。

エリカの謝罪動画

“昨日、私はやってはいけない行動したことを認識しています。スポーツマンシップに反する方法でオーストラリアのサーファーの波で妨害を行いました。
そのような意図はなく、チームを助けたい一心でやってしまいました。
自らのミスを認め、そのオーストラリアのサーファー、オーストラリアのチーム、そして、ISAに謝罪したいと思います。
若いアスリートたちに、このような状況が起こってはいけないという見本となるように、このビデオを作成しました。”

ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/

(空海)