今日18日、仙台では黄砂の粒子で太陽の光が曲げられることで現れる「黄砂光環(こうさこうかん)」がみられました。黄砂の影響は今日いっぱい続く予想です。黄砂によってアレルギーや呼吸器疾患の症状が悪化することが知られています。外出の際はマスクなどをして黄砂の影響を防ぎましょう。

「黄砂光環」とは

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今日18日も広い範囲に黄砂が飛来しており、仙台管区気象台によると仙台でも17日夕方から今朝にかけて黄砂を観測しています。
見通しは今日になって10km未満となり、空も霞んでいます。

写真は今朝9時頃の仙台市太白区から撮影した「黄砂光環」の様子です。
黄砂光環は、太陽の周りが虹色に見える現象で、黄砂の粒子によって、太陽の光が曲げられることによって出現します。

花粉の大量飛散する際に、よく晴れた日には「花粉光環」が見られることがありますが、黄砂や花粉など小さくて、大きさの揃った粒子が空に舞う際に「光環」が見られることがあります。

観測の際は、太陽を直視すると目をいためてしまいますので、太陽の光を建物の陰に隠すなどして、観測を行ってください。

黄砂が体に与える影響

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環境省によりますと、黄砂の飛来によって、以下のような呼吸器や循環器に係る疾患の症状の悪化が指摘されています。

① 黄砂の飛来は、目や鼻、皮膚などのアレルギー症状との関連があり、目のかゆみ、結膜炎、鼻水やくしゃみなどを引き起こすことがあると報告されています。東北地方では例年よりも花粉の飛散が長く続いていますが、黄砂は花粉症の症状を悪化させる場合があるため、症状のでる方はより注意が必要です。

② 黄砂の飛来と、呼吸器疾患についての関連が報告されています。黄砂が飛来すると気道や目、皮膚症状の悪化が見られる場合があります。喘息など呼吸器疾患のある人はいっそう注意が必要です。呼吸器疾患のない人でも黄砂の濃度が高いほど咳が出ることが報告されています。

③ 黄砂の飛来と循環器疾患について関連がみられています。 黄砂の飛来と救急搬送数増加、脳梗塞での入院や心筋梗塞での入院、発症の増加との関連が報告されています。高齢者や糖尿病、慢性腎臓病等の既往歴がある方は、循環器疾患への影響リスクが高いため注意が必要です。

黄砂の影響を予防するには

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黄砂の健康への影響を予防するには以下の3つのポイントがあります。

① 日頃から最新の情報をチェックし、黄砂の飛来予測を把握しましょう。

② 黄砂が飛来している時は、不要不急の外出を控えることで黄砂を吸い込んでしまう量を減らすことが期待できます。特に、高濃度の黄砂が飛来しているときには、屋外での長時間の激しい運動は避けるとよいでしょう。 呼吸器や循環器に疾患のある方、小児、高齢者の方などは、体調に応じて、より慎重に行動することが大切です。洗濯物や布団は、できるだけ室内に干しましょう。

③ 黄砂が飛来している時は、マスク(不織布マスク等)を着用することで、ある程度の予防効果が期待できます。マスクを着用する場合には顔の大きさに合ったものを選び、空気が漏れないようにしましょう。

黄砂の影響いつまで

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18日9時現在、本州の広い範囲に黄砂の帯が広がっていて、今夜にかけて黄砂の影響が続く見通しです。
この帯は明日19日には東海上へ抜ける見込みで、黄砂の影響も落ち着くでしょう。
汚れた車の洗車などは、明日以降にすると良さそうです。