目を疑うような信じられない光景が起きた。

 台湾で開催されているU-18野球ワールドカップ。1次ラウンドB組の第3戦で、日本代表は無敗の米国と激突。スーパーラウンド進出に向け、負けられない宿敵に日本代表は初回から2点を奪う好スタートを見せ、有利に試合を進めていた。

 ところが4回裏。米国の攻撃時の判定を巡り、大きな混乱が起きる。無死二塁のピンチを招いた先発左腕・前田悠伍(大阪桐蔭)が投ゴロを処理しようと、飛び出した二塁走者をアウトにするため挟殺プレーに持ち込んだが、二塁走者と打者走者が同時に二塁ベースを踏む事態になった。

 日本の三塁手・山田脩也(仙台育英)が、まず打者走者にタッチして1アウト。だが、なぜか米国の二塁走者が三塁に走り出したため、山田はこの走者にもタッチして2アウトを奪い、併殺が成立。かと思われたが、二塁走者はそのまま走り続けて一気にホームまで突入してベースを踏んだ。

 啞然とする日本の選手たち。審判団は集まって協議し、自主的にリプレー検証も行なった。その結果、なんと打者走者はアウト、そして米国のホームインを認めた。

 この判定に球場は騒然。至極当然、日本ベンチは大激怒して馬淵史郎(明徳義塾)監督は球審に詰め寄り、挟殺プレーの判定について異議を唱えた。その後、リプレー検証の結果は「ダブルプレー」という判定に変わり、日本はこの回を無失点に抑えた。
  とはいえ、明らかなダブルプレーにもかかわらずVTRまで検証し、得点を認めるまさかの大誤審に振り回された日本代表。審判の凡ミスについて、現地台湾を中心に活動しているフリージャーナリストのダニエル・ユーケイ・サン氏は辛辣なコメントを残している。

 同氏は自身のX(旧ツイッター)に、問題のシーンの写真を投稿。文面には「私が今まで見た中で最悪の審判のひとりだ! ちなみにこれは、U-18野球W杯の日本対米国戦での出来事だ」と綴り、国際試合の審判を務めるとは思えない低レベルだと批判している。

 この場面はSNS上でも小さくない話題を集めており、「審判はちゃんとルールを理解しろ!」「水を差す判定」「この球審大恥だね」「動画確認しないと分からない審判は審判をやる資格などない!」など、国内外の野球ファンに波紋が広がっている。

 なお試合は、4点をリードされた米国が最終7イニングに1点差まで詰め寄る猛攻を見せるが、なんとか日本代表が反撃を抑えて逃げ切り、開幕3連勝を飾った。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】審判も大混乱!? まさかの得点認定→「ダブルプレー」成立へ(問題の場面は25秒から)

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