3月4日、パリ五輪陸上男子マラソン代表に内定した大迫傑が、公式YouTubeを更新。パリ五輪に「出場する予定」と意向を表明し、MGCファイナルチャレンジを回避した理由を語った。

 昨年10月に開催されたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で3位となった大迫。その後、MGCファイナルチャレンジ3戦(福岡国際、大阪、東京)で日本陸連が設定した2時間5分50秒を突破する選手は現れず、大迫がパリ五輪の切符を手にすることになった。

 東京五輪では6位入賞も、その後一時は引退の道を選んだ32歳のランナー。2022年2月に復帰を表明し、再び世界の頂点を目指して走り出した彼は、2023年10月のMGCを快走。ラストでふるい落とされたものの、2位の赤﨑暁(九電工)とは5秒差の3位でゴールしていた。
  自ら3枠目を狙いにいくと予想されていが、大迫が選んだのは4月のボストンマラソン。MGCファイナルチャレンジに挑戦しなかった理由としては、「『どうせ出るんでしょ』みたいなのが、むずがゆかった」と明かしたうえで、選考方法について疑問を呈した。

「東京オリンピック前の2019年のMGCでも3番で、その半年後の東京マラソン2020を準備して、この緊張感が凄かった。結果的に東京オリンピックは2021年に延びましたが、あのまま仮に2020年に(オリンピックを)実施していたら僕自身いい走りが出来なかった。

 もちろん国内を盛り上げる大会としては非常にいい大会。だけど選手がベストなコンディションで(五輪を)迎えるっていう意味では、選手の精神的なエナジーを浪費してしまう。当日、3人の代表がベストな走りをするのが目的なので、今後目的を見失わないシステムが必要だと思う」

 今後は「予定通りボストンマラソンを走る」と口にした大迫。五輪3大会連続出場を叶えたランナーの五輪までの道のりにも注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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