豪華過ぎるレジェンド笑顔ショットに反響が止まない。

 3月10日、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジの最終代表選考会「名古屋ウィメンズマラソン」が行なわれ、東京五輪1万メートル代表の安藤友香(ワコール)が2時間21分19秒の自己ベストで優勝を収めたが、パリ切符の獲得条件だった日本記録を上回ることができず、最後の1枠を逃した。

 ラスト3キロで安藤が海外招待選手のニスチェビチー・チュンバ(バーレーン)と激しい首位争いを展開。残り1キロの勝負所で執念のラストスパートを仕掛けた安藤がチュンバを突き放し、見事にマラソン初優勝を掴んだ。

 7年ぶりに自己記録を更新する快走で、ゴール後は涙を浮かべながら「パリには行けないけど、優勝することができて良かった。今日をスタートに、また頑張りたい」と声を震わせながら、前を見据えた安藤。夢だった五輪切符には届かなかったが、29歳のランナーは充実した表情を見せた。

 パリ切符を懸けた熾烈な代表争いが行なわれるレース前、女子マラソン界の歴史に名を刻むレジェンドが思わぬ出会いを報告した。

 この日、テレビ中継の解説を務めた2000年シドニー五輪金メダリストの高橋尚子氏が自身のX(旧ツイッター)に1枚の写真を投稿。そこには、1996年アトランタ五輪銅メダリストの有森裕子氏、04年アテネ五輪金メダリストの野口みずき氏という超豪華な五輪メダリストたちとともに、東京五輪1500メートル8位入賞の田中希実が加わり、一緒に記念撮影に収まった。
  高橋氏はXの文面に「朝練習後に田中希実ちゃんとバッタリ 世界を駆け回って活躍している中ですごい偶然」と綴り、レース当日に遭遇したことを伝えた。そのうえで、「今年はパリ五輪イヤー とにかく怪我だけはしないで、笑顔で走って欲しいです 希実ちゃん頑張れ! また話すの楽しみにしてます」と記し、パリ五輪での飛躍を誓う田中にエールを送っていた。

 高橋氏の投稿にはSNS上を中心に反響が続々と寄せられており、「何と!豪華なメンバーですこと!」「うわーめっちゃいい写真です。レジェンド集合!!」「レジェンド達に囲まれて、希実ちゃん緊張しているのでは?(笑)」「メンバーがスゴ過ぎます!」「メダリスト3人+近い将来のメダリストですね」など、過去の五輪メダリストが揃うインパクト十分な集合写真にコメント欄は活況を呈した。

 最終選考会だった「名古屋ウィメンズマラソン」でも、高橋氏は選手に寄り添った的確な解説が目立った。10キロ過ぎには、先頭集団を形成していた加世田梨花(ダイハツ)が鈴木亜由子(日本郵政グループ)に給水用のボトルを手渡し、水分補給を援護した場面では「本当に素晴らしい。何よりも鈴木亜由子さんが取れていないということを把握している視野の広さと落ち着き感が良いですね」と加世田の冷静さと、五輪切符を争うライバルへの気遣いを称えていた。

構成●THE DIGEST編集部

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