3月3日に行なわれた『東京マラソン』で日本人トップ(全体9位)になりながら、2時間6分31秒と日本陸連の設定タイムに41秒及ばず、パリ五輪切符を逃した西山雄介(トヨタ自動車)。

 タイムを狙ったレースにも関わらず、ペースメーカーが機能しなかったことが、記録に到達できなかった要因ではないかと言われている。不安定なペースでラップを刻んだため、選手はリズムをつくるのに苦労した。その僅かなタイムロスが命取りとなってしまったと考えられていた。
  物議を醸した同一件だが、13日に西山は自身のXを更新。「ペースメーカーのことが色々言われてますが僕の力不足でしかありません」と断言したうえで、「日本記録を樹立した前田(穂南)さんのように自分でいく勇気や力が僕にはありませんでした。確かに想定より遅いとは思いましたがペースメーカーが悪いなどとは一切思っていません」と続けた。

 ゴール後には悔し涙をみせ「オリンピックに行きたかった」と声を絞り出していた西山は、「ペースメーカーをしてくれた選手には感謝しています」とコメントを添えた。

 20キロ付近では転倒にも巻き込まれていた29歳ランナー。2022年のオレゴン世界選手権で13位の彼は、レース後には「まだ今後どうするのか、はっきり決めていない」と話していたが、果たしてどの様な選択をするのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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