現地3月8日(日本時間9日)のポートランド・トレイルブレイザーズ戦から29日のユタ・ジャズ戦まで11連勝を飾り、プレーイン争いに参戦したヒューストン・ロケッツ。しかし31日にホームでダラス・マーベリックスに107−125で敗れ、その連勝はストップした。

 ルカ・ドンチッチに47得点(前半で32得点)、12リバウンド、7アシスト、カイリー・アービングに24得点、7アシストを許し、第3クォーターには最大29点差をつけられるなど、マブズに力の差を見せつけられたロケッツのイーメイ・ユドカHC(ヘッドコーチ)は次のように語った。

「今夜の我々は自分たちのベストなプレーを見せられなかった。ドンチッチがあまりにも快適にプレーしていた。だが自分たちがやったことを弱めることはない。あくまで1試合のこと。1人の男が本当にうまくプレーしていたんだ。そして他の選手たちがショットを決めた。我々のプレーは素晴らしいものとは言えなかった」

 2日時点で、ロケッツはウエスタン・カンファレンス11位の38勝36敗(勝率51.4%)。プレーイン・トーナメントへ参戦可能な最終枠にいる10位のゴールデンステイト・ウォリアーズ(40勝34敗/勝率54.1%)とのゲーム差は2.0。4日にはホームでの直接対決が組まれている。
  マブズ戦でユドカHCの称賛はドンチッチだけにとどまらず、アービングにも及んだ。

「彼は私がこれまでに見てきた、あるいはコーチしてきたなかでベストな1オン1プレーヤーだ。しかもそれは1試合だけに限らず、毎晩のことなんだ」

 そんなアービングは、敵将から受け取った誉め言葉に対してこう切り返していた。

「こうした賛辞には感謝しているし光栄だね。みんなが僕について“最もスキルが備わっている”と言ってくれることにも感謝しているよ。だけど、僕がバスケットボールを続けている理由はそれじゃない。ベストな1オン1プレーヤーや最もスキルが備わった選手と評されるためじゃないんだ。僕は偉大な勝者として知られたい。リーグでプレーしてきたなかで最も偉大な勝者になってインパクトを残したいんだ」

 アービングがブルックリン・ネッツに在籍していた2020−21シーズン、ユドカはチームでアシスタントコーチを務めていた。2016年にクリーブランド・キャバリアーズで優勝を経験しているスコアリングガードは3月23日に32歳を迎えたが、コーチの目から見てもその1オン1スキルはずば抜けているようだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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