女子テニスのITF(国際テニス連盟)ワールドツアー「カンガルーカップ国際女子オープン2024」(4月30日〜5月5日/岐阜・長良川テニスプラザ/ハードコート/W100)は5月5日に最終日を迎え、シングルス決勝に第4シードの内島萌夏(大会時の世界ランク130位)が登場。第1シードのアリーナ・ロディオノワ(オーストラリア/104位)に6-3、6-3で快勝し、見事タイトルを手にした。

 ITFツアーは国際テニス大会のカテゴリーでは下部ツアーに当たるが、「W100」はその中で最もグレードが高く、普段WTAツアーを主戦場とする選手も頻繁に出場する。内島が決勝で対戦したロディオノワは、今年2月に世界ランク97位となり、34歳52日の史上最年長でトップ100入りを果たした選手。その百戦錬磨の実力派を相手に、内島は序盤から攻撃的なテニスで圧倒した。

 第2ゲームで相手のサービスをラブゲームでブレークすると、一気に5-0までリード。1つブレークを返されたものの、6-3で第1セットを先取する。第2セットは3-3まで互いにキープし合う緊迫した展開となるが、第7ゲームで内島がブレークに成功すると、一気に加速。自身のサービスをキープした後、5-3からもう1つブレークを果たし、6-3で決着をつけた。試合時間は1時間17分。
  今大会の内島は、準々決勝で予選勝者の清水映里(502位)に6-4、4-6、6-3、準決勝では第6シードのアリアン・ハルトノ(オランダ/141位)に2-6、6-1、6-1とセットを落とす苦しい勝ち上がりだったが、それを切り抜けた精神的なタフさが、決勝での爆発に結び付いたと言えよう。

 内島はこれがITFツアー11勝目で、今季すでに3勝目。4月にスペイン・サラゴサでW100初優勝を成し遂げたばかりで、ハイレベルな大会で立て続けに結果を出している。5月6日付の最新ランキングは110位。初のトップ100突破ももう目の前だ。

 他の日本人選手では、第3シードの本玉真唯(118位)がベスト4入り。準決勝でロディオノワに4-6、1-6で敗れた。また清水の他、5月1日付でプロ活動をスタートした17歳のホープ、齋藤咲良(240位)もベスト8に食い込む健闘だった。

 なおダブルスは、第2シードのリャン・エンシュオ(台湾)/タン・チェンフィ(中国)がキンバリー・ビレル(オーストラリア)/レベッカ・マリノ(カナダ)を6-0、6-3で破り、優勝を飾った。

構成●スマッシュ編集部

【動画】内島萌夏対ロディオノワのカンガルーカップ2024シングルス決勝

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