松田龍平が、5月23日に都内で開催された「連続ドラマW 0.5の男」(5月28日[日]スタート 毎週日曜夜10:00-11:00、WOWOWプライム)の完成報告会に登壇。映画「モヒカン故郷に帰る」(2016年公開)以来7年ぶりのタッグとなる脚本・演出の沖田修一監督と、オファーを受けた時の心境や自身の役どころについて語った。

■松田「ずっとこういう役をやってみたかった」

同作は、実家暮らしの40歳のひきこもり男が、家の建て替えをきっかけに、少しずつ新しい自分になっていくという新時代の家族の姿を温かな目線で描く、沖田監督のオリジナル脚本によるホームドラマ。

自由気ままな実家暮らしのひきこもり・雅治という役どころに、松田は「ずっとこういう役をやってみたかったので、とうとうきたか!という感じでうれしかったです」とちゃめっ気たっぷりに語る。それを受けて、沖田監督も「ずっと松田さんにこういう役をやってもらいたかったので念願かなって…(笑)。無事にドラマも出来て、(会場で)上映していただいてうれしく思っています」と返すなど、序盤から息ピッタリの2人。

7年ぶりの沖田監督とのタッグとなるが、あらためて今作のオファーを受けた感想について聞かれると「沖田さんにオファーをもらって、久々に沖田さんとできるんだ!という、うれしい気持ちの反面プレッシャーというか…。『モヒカン―』がめちゃめちゃいい映画だったし、僕もすごくいい気持ちにさせてもらったんで、今回どういうアプローチができるかなというのは撮影に入る前ドキドキしていました」と振り返る。

これに対し「ほぼ全く同じような気持ち」だという沖田監督は「『モヒカン故郷に帰る』という映画を撮り終わって、僕もまた松田さんとやりたいなとずっと思っていたんです。終わった直後から松田さんが『またすぐやりましょう!』って言ってくれていたので、ようやくですね…。間が空いてしまったんですけど、また松田さんとやれるチャンスなので、僕も心して今度はどんなことができるかな?と思いながら臨みました」と、相違相愛ぶりをアピールした。

■松田「結構長いこと雅治のような暮らしを…」

満を持して2人が再タッグを組む作品で、松田はゲームの世界ではカリスマと崇められるも、ひきこもりで“家族のはみ出し者”という役柄。演じる上で意識したことについて聞かれると「撮影に入る前、結構雅治のような暮らしをしていたんです。割と長いことそういう暮らしをしていて…っていうのは冗談なんですけど(笑)」と冗談交じりに語り、会場からは笑い声が。

続けて「ゲームをしながらずっとポテチを食べるみたいな生活をしていて、(自分に言い聞かせるように)『これは役作りなんだ!』と思いながら、めちゃめちゃ幸せだなと思って。念願かなったなっていう感じでした。先の心配をしないで、“幸せという名のぬるま湯”に浸かれて幸せです(笑)」と、楽しく役作りができたことを報告した。

最後に、松田は「40歳のひきこもりが、ゆっくり成長する物語です。ゆっくりなんですけど、すごく大きい一歩を踏み出しているんじゃないかなと。その一歩があるのとないのではだいぶ違うという意味で、これはドラマになるんだなと。全5話ぜひ見てください」と、視聴者に向けてメッセージを送った。

◆取材・文・撮影=ブルータス・シーダ(STABLENT LLC)