コスプレイベントといえば、会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメや漫画、ゲーム、さらにはこれからはやりそうな作品まで分析できる…というところも、参加する上での楽しみの一つ。本記事では、4月〜5月にかけて開催された各種イベントで見つけた、魅力溢れるコスプレイヤーたちにクローズアップ。メークや衣装制作、キャラクターに似せるための体づくりなど、それぞれにコスプレに対する“こだわりポイント”を、ひと言コメント形式で話してもらった。

■「FFIV」や「スト6」など人気ゲームのヒロインたちがずらり

イベント開催の直前に発売されたゲームのコスプレなんですけど、タイミング的にちょうどいいと思って、今回はこの衣装を選びました。アップで撮ってもらっても耐えられるように、装飾を細かく作り込んだところがこだわりポイントです。もともとドット絵で描かれたスーパーファミコン時代のRPG作品が好きで、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」「クロノ・トリガー」などのコスプレもよくしていて。今年はコスプレイベントがたくさん開催されそうなので、新作衣装を作って定期的に遊びに行くつもりです。(ピクセルリマスター版「ファイナルファンタジーIV」リディア/らいむたそさん)

ボディラインをきれいに見せたかったので、胸とお尻にパットを入れてメリハリを出してみました。体は普段から鍛えてはいるんですけど、まだまだ絞り切れていないので、これからもっと鍛えてコスプレのクオリティーを高めていきたいです。衣装に関しては“手甲”が特徴的なキャラクターなので、制作時には造形だけでなく色味にもこだわりました。(「ストリートファイター6」キャミィ/ひろとひろさん)

“マレーネ”というエレキギターが特徴的なキャラクターなので、コスプレをするからには何としても用意したくて。とはいえ、本物のギターを改造すると重いし、いろんなポーズを取りにくくなるので、造形が得意な友達に手伝ってもらいながら自分で制作しました。衣装も自作ですが、少しでもきれいに着こなせるように、制作と同時進行でダイエットも頑張りました。(「GUILTY GEAR」シリーズ イノ/Harukasuさん)

■“完全復活”にふさわしい賑わいに

こちらのインタビューは、4月29日、30日に幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議2023」で実施したもの。伝統と最新技術が融合した「超歌舞伎」から“歌ってみた”や“踊ってみた”といったニコニコではおなじみのジャンルのスペシャルステージまで展開。ほかにもボーカロイドやVTuber、ゲーム、アイドル、自衛隊、痛車など、さまざまなコンテンツのブース・ステージがずらりと並んだ同イベントには、二日間で11万8797人が来場。“完全復活”にふさわしい賑わいを見せた。

こうして大盛況のうちに終了した「ニコ超」に続き、今後も「ワンダーフェスティバル2023[夏]」(7月30日、幕張メッセにて開催)や「世界コスプレサミット2023」(8月4〜6日、愛知県名古屋市内・オアシス21などで開催)、「コミックマーケット102」(8月12日、13日、東京ビッグサイトにて開催)など、コスプレも楽しめる大型イベントは全国で多数控えている。

それらの会場では、どのような作品のコスプレに人気が集中するのか。そうした点にも注意しながら、最新のコンテンツをチェックしておき、会場で答え合わせをするのも面白そうだ。

◆取材・文=ソムタム田井