ジェシー(SixTONES)が主演、福田雄一氏が演出を務めるブロードウェイミュージカル「ビートルジュース」の取材会が6月1日に都内で行われ、ジェシーが出席。ミュージカル初挑戦の心境、日本初上演となる作品や演出を務める福田雄一氏への思いなどを語った。

■ジェシーだけどジェシーじゃなくなる一面も見せられたら

取材会の冒頭で、「突然来た話で、まだ稽古も始まってないのでどうなるか分からないですけど、自分らしさを出しながら、福田さんとキャストの皆さんとスタッフさんと一丸となって、ブロードウェイミュージカルではありますけど、“日本の『ビートルジュース』はこういうものだよ”っていうのをお届けしたいです」と意気込みを語ったジェシー。

初出演となるミュージカルについては「もう全然かけ離れていると思っていたので、メンバーの(京本)大我が出たり、先輩方もやられていますけど、『いや、俺はいいや』って感じでした(笑)」と、自身が出演するとは想像もしていなかったという。

「大我が何本もやっているので、いろいろ話を聞きながら、アドバイスをもらえたらいいなと思っていますけど」と話した。

また、日本初上演となる本作、過去の作品については「実際に本場まで行ってないので資料としてトレーラー映像と、映画は見させていただいて、『すげえな』『どうやってやってんだろう?』っていう、演出も含めて面白かったです」と感想を述べ、「そのままやってもあれですし、自分らしさと、ジェシーだけどジェシーじゃなくなる一面も見せられたらいいなとは思っています」と思いを吐露。

「物まねじゃないですけど、そういうところも入れたり。向こうの作品を見ると、ちょっと声を変えたりしているので、そういう部分もね。自分だったら声を変えるときに、志村けんさんをやってみたり、ビートたけしさんをやってみたりとか、そういうのもできたら面白いのかなと思って。余裕ができたらですけどね。緊張しているので」と考えを明かした。

■日本のミュージカルで海外らしいネタを福田さんがどう入れてくるのか

また、初タッグとなる福田氏について「ちゃんと会話したことがなかったので、本当にどういう人か分からず、鈴木福君とか佐藤二朗さんに聞きました。「めっちゃ面白い人ですよ」みたいな話を聞いてちょっと安心して、ビジュアル撮影の時に初めてお会いする機会を頂いたんですが、『楽しんでいこうね』『大丈夫、楽しいから絶対』みたい言葉を頂き安心しました。あとは、福田さんの世界観と僕のふざけた部分とビートルジュースの形がうまく伝わればいいなとは思っています」と語る。

さらに、「物語や設定で面白さ感じる部分は?」という質問には、「汚い言葉を言ったりとか、自分はプライベートでたまに言いますけど、ライブのMCやラジオなどでは他のメンバーが言っているので、僕はあまり言わないようにしてるんですけど。一応アイドルなんで(笑)」と笑いを誘う。

続けて「この『ビートルジュース』はそういうジョークで言ったり、海外らしいネタを、日本のミュージカルの時にどう福田さんが入れてくるのかなっていう楽しみがあって、台本を見たら入っていたので、それは楽しんでいきたいと思います」と、福田演出の『ビートルジュース』を演じることへの期待を感じさせた。

そんなビートルジュースを演じるにあたり「自身との共通点は?」と聞かれると、「なんだろう…ふざけているところ?(笑) 髪の色とか? ビートルジュースは染めていて、僕も色を染めたりするのは好きなので、そういう面では似ていますかね。あとは幽霊ではないので、そこは似ていませんけど(笑)。内面は寂しがり屋というか、そういう部分もあるんですかね。彼自身も、僕もありますけど、そういうところは似ている感じです。すぐいろんな人に話しに行くようなところも、KYの部分はあると思います」と明かした。

最後に、「作品を知らなくても見に来て楽しめるとは思いますし、だいたいが(映画などで)作品を見たことある方たちで『どんなふうになっているんだろう?』というふうに見られると思うので、それはそれで楽しんでいただきたいと思います。ジェシーらしさと福田監督のスパイスと、もともとある『ビートルジュース』、この3つがどうブレンドされるかと考えていますので、あとは何も考えずに見て、笑って、『こういう一面もジェシー出せるんだ』『日本のビートルジュースはこんな感じなんだ』というふうに思ってもらって、(観劇後は)口ずさみながら帰って、楽しかったと思ってもらえればいいなと思います」と作品を見に来る人へメッセージを送り、取材会を締めくくった。


■福田雄一氏が演出、勝地涼、愛加あゆ、清水美依紗らが出演

本作は、ファンタジックなストーリーと独特な色彩美で知られるティム・バートン監督の映画作品を原作としたミュージカル。幽霊となった夫婦が自分たちの家に引っ越してきた人間一家をあらゆる手段で追い出そうとすることから始まる物語で、二人が死後の世界の厄介者でバイオエクソシストのビートルジュースに協力を求めたことをきっかけに波乱が巻き起こる。

日本初上演となる今作は、コメディーの奇才と称される福田雄一氏の演出で描き、舞台「少年たち」シリーズで抜群の歌唱力で舞台をけん引し、ドラマ・映画でも演技力を遺憾なく発揮、持ち前の明るさでバラエティー番組でも活躍するなどマルチな才能を持つジェシーが、ユーモラスで人間味溢れる魅力的な主人公ビートルジュースを演じる。

ほか、勝地涼、愛加あゆ、清水美依紗、吉野圭吾、瀬奈じゅんらが出演。8月4日(金)から27日(日)まで東京・新橋演舞場で、9月2日(土)から8日(金)まで愛知・御園座で、9月13日(水)から27日(水)まで大阪松竹座で上演される。

■ブロードウェイミュージカル「ビートルジュース」ストーリー

不慮の事故で命を落とし幽霊となったアダム(勝地涼)とバーバラ(愛加あゆ)の夫婦は、自らの死後、家に引っ越してきたチャールズ(吉野圭吾)と後妻のデリア(瀬奈じゅん)、娘のリディア(清水美依紗)を追い出すべく、死後の世界の厄介者であるバイオエクソシストのビートルジュース(ジェシー)の力を借りることに。

ビートルジュースの荒唐無稽なアドバイスを基に、アダムとバーバラは住人らを脅かす。しかし、なぜか幽霊が見えるリディアが、亡き母への思いと両親への反抗心でアダム夫婦に協力を申し出る展開に。リディアはこの家の幽霊の存在を両親に伝えて家を手放すように説得するが、チャールズは降霊術でアダムらを呼び覚まそうとしてしまう。

このままでは朽ち果ててしまうアダムとバーバラを助けるため、リディアはビートルジュースに協力を求めるが、現世への生き返りを企むビートルジュースが暴走する。