「めざましテレビ」(毎週月曜〜金曜朝5:25‐8:00放送、フジテレビ系)の放送30周年を記念したイベント「めざましテレビ30周年フェス」の愛知公演が1月27日に刈谷市総合文化センター アイリスにて開催され、ももいろクローバーZ、wacci、yamaがライブを行った。

■ももクロ・佐々木彩夏とwacci・橋口洋平がアナウンスを担当

本イベントは全国8カ所で開催。今回はアーティストのライブのほか、番組内で放送中のアニメ「ちいかわ」よりちいかわとハチワレ、そして三宅正治アナウンサーと井上清華アナウンサーも参加し、トークやじゃんけんゲーム、秘蔵写真披露などで盛り上がった。

ライブのスタート前の会場の注意事項を伝えるナレーション、いわゆる“影アナウンス”は、同フェス恒例となった出演アーティストによるサプライズで実施。

「ももいろクローバーZ佐々木彩夏と、wacciの橋口洋平です!」と、2人の声が聞こえた瞬間、観客からは「わー」と歓声と拍手が。2人が「皆様、どうかとびっきりの笑顔と拍手で楽しい思い出を一緒に作りましょう!」「最高に盛り上がる姿 見せてくれますか! 己見せろ ど根性!!」とメッセージを送ると会場の熱気が一気に高まった。

オープニングVTRの後は、三宅アナ、井上アナ、ちいかわ、ハチワレがステージに登場して挨拶。三宅アナが「皆さん、楽しむ準備はできていますか? いやいや、そんなもんじゃないでしょう! 声出す準備はできていますかー?」とあおると、会場は「いえーい!」と大盛り上がり。

そして、トップバッター・yamaのライブがスタートした。

■yama「楽しくなっちゃって」水をこぼすハプニングも

会場の大型モニターにアニメーションVTRが流れると、観客は総立ちに。「yama」の文字が映し出された後、yamaが白いフーディーとパンツの上下で登場し、「色彩」「あるいは映画のような」「偽顔」「麻痺」「Oz.」「春を告げる」「slash」を披露した。

ライブの冒頭には「yamaです。『めざましテレビ』30周年おめでとうございます。愛知の皆様にお会いできてうれしいです! 30年ってすごいことです、記念すべき年にライブをできてありがとうございます。きょうは一緒に楽しんでいきましょう!」とあいさつ。

また、「Oz.」で会場が一体となると、yamaもこの雰囲気を大いに楽しんだ様子で「楽しくなっちゃって、あとずさりしたときに(ペットボトルに入った)水を倒してしまい、床を少し濡らしてしまいました!」とコメントし、客席からは笑いが起こった。

その後のMCでは「30年って、ひとが生まれて大人になる月日。自分はまだ歩み始めたばかりで成長段階ですが、慣れないなりに一歩ずつがんばっているところです。また愛知にも来ますので、皆さんにお会いしたいです!」とコメントした。

■yamaが印象的だったインタビューは「きょうの色は?」

ライブ終了後は、三宅アナと井上アナとのトークタイム。

yamaは「色彩」をリリースしたときの「めざましテレビ」のインタビューで「きょうの色は?」と聞かれたことが印象的だったと明かした。当時、すごく悩みつつも「緑」と答えた理由は「おだやかな気持ちだった」とのこと。そして、「30周年フェスのきょうの色は?」と質問され「黄色」と答えると、黄色いペンライトを持った観客たちも大喜び。

また、2023年のツアーでバンドのメンバーと名古屋城を見に行ったり、名物みそかつ専門店を訪れてその店のTシャツをメンバーにプレゼントしたりという愛知エピソードを写真と共に紹介。観客から笑いが起きるなど、会場はなごやかな雰囲気に。

また、今回の愛知公演では会場に各アーティストへの質問箱を用意。yamaへの質問は「おうちでどんなふうに過ごしますか? リラックス法は?」というもの。「ソファに寝転がって半日くらい天井を見ています」の答えに、三宅アナが「半日は長いね!」とツッコむと、「かなりのインドア派なんです。余裕があるときは詩集も読みますよ。谷川俊太郎さんが好きです」と語った。

■ももクロがちいかわ・ハチワレと共に熱烈パフォーマンス

続いて、ももいろクローバーZが登場。ももクロは、2014年に楽天スタジアムで行われた「めざましライブ」や2018年の沖縄での「めざましライブ」などに出演しており、三宅アナとは公私ともに親しくしているなど「めざましテレビ」とゆかりの深いアーティスト。今回のライブでは、「MONONOFU NIPPON」「MYSTERION」「仮想ディストピア」「サラバ、愛しき悲しみたちよ」「誓い未来」を披露した。

3曲目の「仮想ディストピア」は、2013年に「めざましどようび」のテーマソングになった楽曲で、ステージにはちいかわとハチワレも登場。佐々木と高城れには、それぞれちいかわとハチワレのかぶりものをかぶって、パワフルにパフォーマンスを行った。

4人のお決まり自己紹介を終えると、百田夏菜子が「このライブが新年明けて初めてのライブです!」「皆さん盛り上がってまいりましょう!」と客席に呼びかけ。ライブ中の客席には汗をふきながら踊る人たちの姿も見られた。

■高校生時代、同級生に「めざましじゃんけんしてきた!」と自慢

トークコーナーでは、井上アナが舞台袖で見ていた三宅アナの声や動きが観客と完全にシンクロしていたことを暴露。三宅アナが「気持ちよかったー」と満足げに語ると井上アナも「メロメロになりました」とコメントした。

ももクロメンバーにとって、高校生時代に「めざましテレビ」のお天気コーナーやじゃんけんコーナーに出演したことが印象的だったそうで、生放送を終えてから登校しドヤ顔で「めざましじゃんけんしてきた!」と自慢していたと明かした。

観客からの質問コーナーでは、4歳の子供を育てているお母さんから「ももクロちゃんは子供のころ何をしてもらった時がうれしかったですか?」と聞かれ、佐々木は「ダンスやバレエを習い始め、かわいく髪を結んでもらったりリップ塗ってもらったり、とおめかしを教えてもらった時」と語り、玉井詩織は「単純にほめられるのがうれしかったです。ひとりでパッと起きられて自分で着替えられたときにすごいね! って言われて」と回想。そして、百田は「スーパーに連れていってもらい、お菓子コーナーで何個か買っていいよ、と言われたときがうれしかった」、高城は「お父さんが作る高城家流のラーメン。麺をゆでて水で洗ってからゆで直すことでめっちゃ“ちゅるちゅる”ってなるんです!」と興奮気味に語った。

その後、メンバーの“およそ30年前”の写真が披露されると、客席から「わーーー! かわいい!」の声が。高城だけ生後1カ月もたっていない新生児の写真で「マネージャーさんに生まれたての、って言われたんです、話がちがーう!」と言い会場の爆笑をさらった。

■観客全員との「めざましじゃんけん大会」が開催

ライブの合間には「30周年フェス」恒例になった観客全員とのめざましじゃんけん大会が開催。最後にひとりが勝ち残るまで続くというもので、ももいろクローバーZ、wacciの橋口と村中慧慈、yamaも参加。観客全員が立ってスタートし、負けとあいこは座るというルールで、勝ち残った人には番組公式グッズがプレゼントされる。

ももクロの高城からスタートし、じゃんけんが重なるごとに次々と座る人が。wacciの2人やyamaとも勝負し残りが数人になったところで、最後に佐々木が出したパーで勝者が決定。参加アーティスト全員にじゃんけんのターンが回ったところで勝者が決まるという展開となった。

■wacciは高城れにコラボや観客とのハモりで盛り上がりも最高潮に

最後はwacciが登場し、「別の人の彼女になったよ」「恋だろ」「じゃないほう」「フレンズ」「最上級」「空に笑えば」を披露した。

「じゃないほう」では、歌唱前に橋口が「楽曲を提供させていただいている方がいます。その方のソロコンサートでもご一緒させていただいたことあるのですが、この刈谷でもコラボさせていただいてもいいですか? 高城れにさーん!」と、ももクロの高城を舞台へ呼び込み。

客席からは「うぉーー!」と歓声が湧き上がり、衣装を替え登場した高城自身も「まさかこんな形でコラボさせていただけるなんて、とってもうれしいです」と感激の様子を見せつつ、wacciと共にしっとりと歌い上げた。

そして、「フレンズ」では客席に「タオルがある人はタオルを、こぶしでもいいので回せるもので回して」と呼びかけたり、「最上級」では「ウォーウォー」とハモる箇所を観客に任せたりと、客席全体を巻き込んで、会場の熱気を最高潮へと盛り上げるライブとなった。

■百田「ももクロ30周年は30日間毎日『めざましじゃんけん』をさせてもらう」

ライブ後、三宅アナから「良かったです!」と大絶賛されると、橋口は「みんなと音楽でひとつになれて本当に最高でした。高城れにさんとのコラボでは、皆さんがほぼれにさんを見ていましたね。そりゃそうだよね!」と会場を笑わせた。

また、刈谷にまつわるメンバーのエピソードも披露。全国ツアーで立ち寄った「刈谷ハイウェイオアシス」の観覧車に乗った時、高所恐怖症の小野裕基が大号泣してしまったとのことで、その時の泣き顔写真がモニターに映し出され、小野が「すごく高いところをゆっくりと…もう乗らないです!」と振り返り笑いを誘った。

観客からの質問として「どういうときに歌詞が浮かびますか?」と問われると、橋口は「日常生活で思い浮かぶことはメモをしています。喫茶店が多いですね。浮かばなかったらカフェを4件くらいはしごするんです」と語った。また、約30年前のメンバーの写真が披露されると、三宅アナから「ドラムの横山祐介さんがわんぱくそう!」、「橋口さんはすでにお顔ができあがっている!」などといじられ皆で笑いあった。

全ライブを終え、3組のアーティストがステージに集合してあいさつ。yamaは「幸せな時間でした、ありがとうございました!」と、ももクロ・百田は「私たちが30周年を迎えたら、30日間毎日『めざましじゃんけん』をさせてもらえるよう、今舞台裏で話をつけてきましたのでよろしくお願いします!」と、wacci・橋口は「朝いつもテレビをつけたら必ず『めざましテレビ』がいてくれる、放送されているというのは大事なこと。僕らも音楽を作るときはそういう身近な存在でありたい」とそれぞれの言葉で語った。

そして最後は、恒例となった観客との記念写真。百田の「めざましテレビー!」の掛け声で撮影を行った。

■「めざましテレビ30周年フェス」愛知公演<セットリスト>

◇1月27日(土)◇刈谷市総合文化センター アイリス

・yama
00.色彩
01.あるいは映画のような
02.偽顔
03.麻痺
04.Oz.
05.春を告げる
06.slash

・ももいろクローバーZ
07.MONONOFU NIPPOON
08.MYSTERION 
09.仮想ディストピア
10.サラバ、愛しき悲しみたちよ
11.誓い未来

・wacci
12.別の人の彼女になったよ
13.恋だろ
14.じゃないほう(高城れにとコラボ)
15.フレンズ
16.最上級
17.空に笑えば