TVアニメ「ゆびさきと恋々」(毎週土曜夜22:30-23:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・ディズニープラス・TVer・Huluほかで配信)の第7話が2月17日に放送された。少しの遠距離恋愛期間を終え、雪と逸臣の本格的なお付き合いがスタート。雪を大事にしようとする逸臣の彼氏っぷりに「300点!」との声も挙がっている。(以下、ネタバレを含みます)

■TVアニメ「ゆびさきと恋々」とは

「ゆびさきと恋々」は、「月刊デザート」(講談社)にて連載中の、森下suuによる同名漫画のアニメ化作品。聴覚障がいのある女の子・雪と世界を旅する大学の先輩・逸臣のピュアラブストーリーがSNSを中心に反響を呼び、累計発行部数380万部突破(電子含む)、「第11回ananマンガ大賞」「このマンガがすごい!2021」などの数々の賞にランクインしている。

アニメーション制作を亜細亜堂が手がけ、監督・絵コンテを村野佑太、キャラクターデザインを酒井香澄、音楽を橋本由香利が担当。糸瀬雪役は諸星すみれ、波岐逸臣役は宮崎遊が務める。

■桜志とエマの切ない恋心

ついに逸臣と両思いになった雪。しかし、付き合って早々、逸臣は海外へ。その間、雪はいつか逸臣と海外に行けるようにお金を貯めようとアルバイト探しに奔走するも、不採用ばかり。そんな中、桜志(CV:大塚剛央)から姉の実桜(CV: 庄司宇芽香)が会いたがっていると連絡があり、雪は2人に会うことになる。

小学生の頃、手話を勉強していてよく遊んでくれていた実桜。ただ、やはり使わないと忘れてしまうもので、手話がパッと出てこない彼女の代わりに桜志が通訳してくれた。実桜は「今 恋してるでしょ」と久しぶりに会った雪の変化に気づいた様子。去り際、桜志にこっそりと伝えた「いろいろ頑張れ わが弟よ」という言葉にも何やら含みがある。なぜ桜志が継続して手話の勉強を続けているのか、勘の鋭い彼女にはその理由がわかっているのだろう。

ぶっきらぼうで素直じゃないが、意外とわかりやすい桜志。ずっと手話の勉強をしていることを雪に褒められ、頬を染めながら「もっと…褒めろよ」と言いつつ口元を隠したり、「あいつ(逸臣)ん家 泊まったりしてんの?」と俯き加減で問いかけたり……。

桜志には雪に悟られたくない気持ちがある。ただの幼馴染として心配しているだけだと口では言うが、雪に対して幼馴染以上の感情を抱いていることは誰の目にも明らかだ。だけど、好きな子にはつい意地悪してしまうタイプの彼の思いは本人にはなかなか届かない。

桜志とは対照的に愛情表現がストレートな逸臣。海外でも時間を作り、雪には頻繁にスマホでメッセージを送ってくる。一方で、エマ(CV:東山奈央)から送られてくるメッセージは未読のまま。海外にいるから仕方ないと自分に言い聞かせるエマのことも、桜志と同様に切なく思えた。

■逸臣の彼氏っぷりに絶賛の声

それからしばらくして帰国した逸臣は真っ先に雪に会いにくる。電車の線路を挟み、久しぶりに対面となった2人。「ぎゅーしていい?」という逸臣の口の動きを読み取り、雪は手話で「いいよ」と答える。だが、それは読み間違いで正しくは「ちゅーしていい?」だった。そのため、心の準備がないまま逸臣にキスされて驚く雪。しばらく会わないうちに髪が伸び、少し日焼けした逸臣からはいつも以上に色気が溢れていて、見ているこちらまでドキドキしてしまう。

逸臣が海外から雪に送ってきた「大事にする」という言葉には嘘がない。雪ともっとコミュニケーションを取るために、ほぼ完璧に指文字を覚えてきた逸臣。エマともう一人、高校からの付き合いである心(CV:畠中祐)に雪を紹介したいと言い出したのも大事だからこそ。だけど、無理強いはしないところに逸臣の優しさが溢れる。

「帰りたくなったら強く握って」と言ってくれた逸臣の手を取り、心の家へ向かう雪。「つないだ手の不便さだとかは まだ気付かないでいてほしいよ」というナレーションが胸に迫った。手を繋いだら必然的に手話ができなくなる。だけど、手は繋いでいたい。逸臣の世界に飛び込んでいく雪が感じている不安と喜びの両方が伝わってきた。

本格的に雪と逸臣のお付き合いが始まった第7話。逸臣の彼氏っぷりに視聴者からは「逸臣さんみたいな彼氏が欲しい」「指文字めっちゃ覚えてるよ逸臣さん!!尊すぎる」「親友にすぐに紹介するのも安心ポイント300点あげちゃう」と絶賛の声が上がる一方、エマや桜志の切ない恋に「海外から戻ってきた逸臣が雪とさらに接近で甘々過ぎるけど、ここまで来ちゃうと桜志やエマが少し可哀相にも思えてきちゃうよね」「もっと褒めて欲しい桜志くんとLINE帰ってこないエマちゃんに感情移入しちゃう」という声も挙がった。

◆文=苫とり子