声優アイドルユニットのi☆Ris(アイリス)が、24枚目シングル『White Lyrical Kingdom/キセキ-ノ-フィラメント』をリリース。今作はアニソン界のトップクリエーターと全力コラボした両A面シングル。「White Lyrical Kingdom」では、作編曲にアニソン界でも爽やかなポップスを多数生み出している佐藤純一(fhána)、作詞にアニソン界でもレジェンドとして位置づけられる作詞家・畑亜貴とコラボ。「キセキ-ノ-フィラメント」ではアニソン界でロック楽曲に定評があるElements Gardenの菊田大介と織田あすかによる楽曲提供となっている。今回の全力コラボや、個人活動を通して感じたそれぞれの想い、結成12年目を迎えるグループの“今”についてメンバーの山北早紀、若井友希、芹澤 優に聞いた。

■「佐藤純一(fhána)」「Elements Garden」との全力コラボは念願

――初めに今回の全力コラボの相手を知った時の心境をお聞かせください。

山北早紀:「White Lyrical Kingdom」の作編曲を担当してくださった佐藤純一(fhána)さんとはアニサマで2回ほどfhánaさんの楽曲を歌わせていただいていたので、「ついにきたか!」という感じがしました。「キセキ-ノ-フィラメント」の楽曲提供をいただいたElements Garden(エレメンツガーデン)さんは今まであまり接点はありませんでしたが、私自身ロックな曲調が好きなので、ご一緒できる事がとても楽しみでした。

若井友希:今回の佐藤さん、Elements Gardenさんはアニメ業界を10年以上関わってきているi☆Risだからこそ実現したコラボで、ファンの皆さんにも確実に喜んでいただけると感じました。さきさまも言っていたように、佐藤さんとは今までも何度か関わらせていただいた際に、「いつかi☆Risに曲を書きたいです」と言ってくれていたので、私たちとしても念願でした。

芹澤 優:著名なクリエイターの方々に快くコラボを承諾していただけるグループになれているんだと実感しました。デビュー当時だったら難しかったかもしれないですし、素晴らしいクリエイターの方々とコラボできるグループにいれることは凄くありがたいことだと感じました。

――今までも関わりのあった佐藤さんとコラボした『White Lyrical Kingdom』を聴いてみていかがでしたか?

山北:「王道で清楚なアイドル曲だ!」と思いました(笑)。グループとしても最近はかっこいい曲をやらせていただいている事が多かったのですが、このような清楚な楽曲を久々に歌わせていただいて感じたことは、しばらく離れていたからこそより王道なアイドル曲の良さを感じることができて、歌詞がスッと入ってきました。

若井:私もまずは「清い曲がきた!」と思いました。サウンドのところどころに、佐藤さんの色が入っていて、今まで関わりがあったからこそ、より嬉しく感じました。

芹澤:楽曲の最初にあるコーラスのハモリが何重にも声が重なっているところが壮大で、恋愛曲ではあるんですが、グループ12周年にふさわしい楽曲に感じました。

■可愛さ全開の『White Lyrical Kingdom』MVでは「ギュッと抱き合う場面がちょっと照れ臭かった」

――『White Lyrical Kingdom』の作詞はアニソン界のレジェンド・畑亜貴さんが担当されていますが、レジェンドとのコラボはいかがでしたか?

芹澤:サビの「これから これから まだ未来は描き放題だから」という始まりに、グループ結成12年目のタイミングで未来に向けた歌詞を書いていただけたことの優しさに感激しましたし、勇気が湧いてきました。

若井:そのサビの続きで「返事は“Yes!”だよねと」という、Noと言わせない感じがi☆Risっぽい感じがしました(笑)。私たちは答えを待つのではなく「ついてこいよ!」という姿勢で活動してきたので、ファンの方にも刺さると思います。

山北:声優としてデビューしたての頃にイベントで一度、畑さんとご一緒させていただいたことがあったので、10年越しでコラボできたことが感慨深かったです。今回の清楚で素直な歌詞を見てギャップにやられました(笑)

――「White Lyrical Kingdom」MVからはみなさんの可愛さが伝わってきました。MV撮影中のエピソードなどあれば教えてください。

芹澤:「バレンタイン・キッス」のイントロ「シャラララ」と「White Lyrical Kingdom」の歌詞にある「Sha-la-la-la-la」の部分が似ていて、ひみちゃん(茜屋日海夏)が「シャララ」と歌って「どっちの“シャラララ”でしょうクイズ」を出したりメンバー同士でふざけていました(笑)

若井:今回はとにかくキュンとさせるような印象を与えることに全振りしたMVだったので、撮影中メンバー同士でギュッと抱き合う場面がちょっと照れ臭かったです。

――『White Lyrical Kingdom』のファンに聞いてほしいポイントをお願いします。

芹澤:2サビのメンバーみんなで歌詞を繋いでいくところが、それぞれの個性が出ているので是非聴いていただきたいです!

■ライブでの盛り上がり間違いなし…ロックナンバー「キセキ-ノ-フィラメント」

――今回、両A面ということで「キセキ-ノ-フィラメント」についてもお伺いしたいのですが、最初に楽曲を聴いた時の心境はいかがでしたか?

山北:シンプルに「好き〜」と感じて、アニメっぽさもありますし、「Wow wo wo」「Yeah!」と掛け声も入っていたりしたのでライブ映えする曲に感じました。

若井:昔も「Re:Call」などかっこいい系の歌もカップリングなどでは歌ってはいましたが、久々に王道なバンドサウンドのロックがきて、嬉しくなりました。

芹澤:私たちの楽曲は意外とコールが難しいことが多く初見だと覚えるのが難しいこともありますが、この楽曲なら初見の人でも一緒に盛り上がれると思いました。

――おすすめのポイントなどあれば教えてください。

山北:個人的に、サビがメンバーそれぞれのソロパートになっていて、その掛け合いが場所によって組み合わせが違い、色んな組み合わせが見られるので、ファンの方は「推し同士の組み合わせだ!」と嬉しい発見があると思います。しかし歌詞割はCDの歌詞カードには書いていないので、ぜひライブで答え合わせをしてもらいたいです。

若井:両A面ということで、「White Lyrical Kingdom」は未来に向かうキラキラしたハッピーな気持ちを届けるような楽曲になっていて、「キセキ-ノ-フィラメント」に関しては、現実で悩むこともあるけど前を向いて頑張っていくような楽曲になっているので、この二曲の違いも楽しめるポイントだと思います。

芹澤:歌詞を見ると、メンバー同士の絆を描いた様にも取れたり、私たちとファンの絆を描いた様にも取れたり、人によって様々な解釈があると思うので、いろんな考察も楽しんでもらいたいです。

■2024年でグループ結成12年を迎えるi☆Risの“今” 「私たちもいつどうなるかわからないと思いながら活動している」

――グループ活動に加えて、最近ではより個人での活動も増えてきているように感じます。個人活動を通して感じたことなどはありますか?

若井:去年は自分の担当した役のキャラクターソングを書いたりして、1から全部自分でプロデュースしてファンの方に届ける楽しさを感じたので、今後も自己プロデュースした何かをどんどん発信していきたいです。

芹澤:私はどんどん自分に磨きがかかっていていいなと、自分に対して思うので、「芹澤優」をもっと突き詰めたいです。今の声優活動やユニット活動、ソロライブをしたりしている仕事のバランスがすごく好きなので、より良い「芹澤優」に進化させたいと思います。

山北:私はあまり多くのことを語らないんですが、その語らない心境を歌詞にのせるのが好きで、最近も歌を作ったので、どこかでファンの方に届けられればと思います。私が作詞した曲が刺さる層の人たちが少しでも元気になってくれたら嬉しいです。

――2024年がスタートしました。2024年に挑戦したいことや目標を教えてください。

若井:去年ポケモンカードにとてもハマってしまって…。大きな大会に出るにはハードルが高いので、まずは近所のカードショップの大会にお忍びで参加して、優勝したいです(笑)

山北:私は、今までインタビューで目標を聞かれて、その目標に対して有言実行できたことがないので、今年からは誰にも目標を言わないことにしました…。自分の中に目標はあるんですが、あえて「目標はない」と言わせていただきます。

芹沢:私は3冊目となる写真集が3月5日(火)に発売されるので、たくさんの方に見てもらうためにも、この写真集を届けることに挑戦していきたいです!

――最後に、2024年のグループ目標をお聞かせください。

山北:2024年は劇場版アニメ「i☆Ris the Movie - Full Energy!! -」の公開も控えていますし、グループも結成12年目に突入したので私たちも「いつどうなるかわからない」と思いながら活動しているので、グループでたくさん稼動して思い出を作りたいです。