“スポーツの熱狂を先取りする”ことを目指す新感覚のスポーツ番組「ABEMAスポーツタイム」(毎週日曜夜10:00〜10:30 ABEMA SPORTSチャンネル)#27が、2月25日に放送された。

本番組は、現在、ABEMAで生中継されているプレミアリーグやブンデスリーガを中心に、レギュラーシーズン公式戦324試合を生中継したメジャーリーグベースボール(以下、MLB)など注目スポーツの最新情報を生放送で紹介している。本放送回では、サッカーのメインコメンテーターとして、元サッカー日本代表の槙野智章、野球のメインコメンテーターとして、元メジャーリーグ選手の川崎宗則が出演した。

■「通訳がいるのは、あまり良くない」

番組では、サッカー日本代表監督を目指す槙野が、バスケットボール男子日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチ(以下、ホーバスHC)に“監督の極意”を聞いた。

かねてより「監督に必要な能力は“会話力”」と語っていた槙野は、選手とのコミュニケーションについてホーバスHCに質問すると、ホーバスHCは「僕は日本語がペラペラではないし、たまにわからないこともある。だから、選手の表情やボディランゲージをよく見ている。これもコミュニケーションですよ」と応じた。

また、槙野が「通訳をつけていない理由を知りたい」と尋ねると、ホーバスHCは「コーチと選手のあいだに通訳がいるのは、あまり良くないと思う」「選手が『ん?』となる時があるが、そしたらもっと上手に説明しようと思うし、間違えることもコミュニケーション。選手たちは気持ちをわかってくれていると思う」と持論を展開した。

さらに、ホーバスHCが日本代表にもたらした影響について、槙野は「河村勇輝選手がホーバスHCに『3ポイントシュートを打てる選手になれ』と言われて変わった」ことに着目すると、ホーバスHCは「あれほど急に変わった選手は初めて。特別だと感じる」と目を細め、続けて「比江島慎も変わった。彼はドライブが好きだったけど、今は3ポイントシュートを打っている。コーチングによって、選手の変化が見られるとうれしい」とほおをゆるませていた。

対談の最後に、槙野は監督としてのアドバイスを求めると、ホーバスHCは「ゴールをよく考えて。目標が高すぎたら、選手たちはついていけないし、低すぎても選手がうまくならない」と金言を授け、「あなたは選手時代にドイツに行ったり、日本代表として戦ったりした。そして、さまざまな指導者と出会ってきた。あなたの経験はあなたがいちばんわかっている。自分のコーチングスタイルやキャラクターを信じて突き進んで」とエールを送った。

対談を終えて、槙野は「目標設定の話が特に良かった。『優勝を目指す』となんでも言えばいいわけではないと、発見できて良かった」と感激の声をあげていた。

※川崎宗則の“崎”は立つ「崎」が正式表記