TVアニメ「戦隊大失格」の先行上映会が3月3日に開催された。このイベントには、主人公戦闘員D役・小林裕介、桜間日々輝役・梶田大嗣、錫切夢子役・矢野優美華、レッドキーパー役・中村悠一、そして監督・さとうけいいちが登壇した。

■「戦隊大失格」ストーリー

13年前、突如始まった怪人と大戦隊との存亡をかけた戦い。だがこの戦い、実は茶番劇?!とうの昔にアジトは陥落、怪人幹部も全滅、残った下っ端戦闘員ダスターズは、大戦隊と結ばされた秘密の協定<毎週末、地上侵攻し敗れ散る>を繰りかえす日々。この敗け続けの人生に、やさぐれた戦闘員Dは遂に立ち上がる!

TVアニメは2024年TBS系全国28局ネットにて4月7日から毎週日曜午後4時30分に放送予定。配信は、ディズニープラスで全話見放題世界独占となっている。

■小林裕介、キャスティングされたときの気持ちを吐露

本作にキャスティングされた際の気持ちを聞かれると小林は「オーディションをする為に設定資料をいただいたのですが、戦闘員Dとしての顔の彼と、人間の姿をしている青年Dの2バージョンの絵があり、これはどっちをメインに考えればいいんだろうっていうのは気になっていました」とコメントした。

その上で「ちゃんと演じ分けをしたいと思ったので、結構メリハリを意識して挑んでいました。その上で、オーディションの時に監督から色々なバージョンを見てみたいから、ああいう風にしてみて、こういう風にしてみてと、4パターンぐらいはやったと思うんです。なので受かったと聞いた時に、どのバージョンで受かったのかが全然わからなかったので、もう最初のアフレコに行くまで、どれでやればいいんだろうっていうモヤモヤを抱えていました。もちろん受かったことは率直に嬉しかったですけどね」と当時のモヤモヤとした心境を吐露。

さらにアニメの感想を聞かれると「さとう監督はブース内まで入って指示してくれて、すごい熱量を持
ってディレクションされていたのがとても印象に残っています。改めて出来上がったアニメを観ると監督の個性が存分に出ていて、本当に1話1話が映画並みのクオリティだなと感じました。特に個人的には音楽がすごく好きで、主人公が戦闘員なので、ヴィラン味のあるちょっと不穏な音楽がふんだんに使われているのが僕としてはとっても好みでした」と作品のクオリティや音楽について語った。

■梶田大嗣「完全に落ちたと思っていたんですよ」

梶田はキャスティング決定の際の心境を「たまらなく嬉しかったのは覚えています。ただ、オーディション当日、僕は元々違う役で受けていたので、監督がブースにいらっしゃって、こっちの原稿を読んでみてくれない?って言われたのが、桜間日々輝くんだったんです。合格発表いただいた時は嬉しく、何より驚きました。大概オーディションって“どこどこから来ました。梶田大嗣です。よろしくお願いします“というのを録るのに、それも録らなかったのでもう完全に落ちたと思ってたんですよ。」とコメント。

アニメの感想について「実は1話のダビング作業時に映像を見せてもらったんですが、その段階でとても綺麗で丁寧で、かっこよかったんです。だから、これが完成したら一体どうなるんだろう?!ってワクワクしてました。その期待をはるかに上回っていて感動しました。僕もあわよくば皆さんと一緒にこの大きいスクリーンで見たかったなって思います」と集まったお客さんが羨ましいと語った。

■矢野優美華、キャスティング決定に「逆に何が起きているのかわからなかった」

矢野はキャスティングが決まった瞬間について「裕介さんや梶田くんとは違い、5分ぐらいでオーディションが終わりまして、もうそれこそ1回テストでちょっと思ったことやってみてって言われたくらいでした。はい、ありがとうってだけさとう監督に言われたので、あ、落ちたなと。思ってたのと違ったんだなって思ってしょんぼりしながら帰ったんですけど、決まったとの連絡に逆に何が起きてるのかわからなかったです。そんな状況のまま1話に入ったと言っても過言ではないです!」と矢野も、落ちたと思っていた中での合格パターンであったことに、会場からも笑いが起きた。

感想について「私も梶田さんと一緒に1話のダビング作業を見学させていただいたんですけど、もうその時から2人で、裕介さんと中村さんがかっこいい!と言いすぎて、スタッフさんに少し静かに…と言われるぐらい興奮してました!お2人とも全くジャンルは違うんですけど、めちゃめちゃかっこよくて。」と熱量のある回答を述べた。

■中村悠一、さとうけいいち監督の演出に「似てますよね…?」

最後に、中村は「昨今、特にコロナ禍に入ってからスタジオでオーディションを行うのが減っていたので、久々に楽しくやらせていただきました。スタジオの中でオーディションやると、監督やスタッフさんがどういう考えでこのキャラクターを持っていきたいかっていうお話を直接伺えるんで、イイですよね」とオーディション時の心境を述べた。

さらに「テープオーディションって言って、事前にこちらで録音をし、送って聞いていただくっていう形だと、演者側が思ったこのキャラクター像でしかないので。監督が完成形として思ってる言葉ってのを伝えていただけるのはすごく楽かったので、この作品に参加できたら面白そうだなと思っていたところ、演じさせていただけることになったので、非常に光栄でした」と語った。

感想について聞かれると「画も演出も音のつけ方が、監督がやっぱり自分で音響監督もやってるだけあって…似てますよね?」と、さとう監督が携わった過去の作品名が連想される内容を盛り込み、会場を湧かせた。

■さとうけいいち監督「実は音楽はハリウッドで録ってるんです」

さとう監督は「この作品は、本当に多くのスタッフが、彼ら(登壇者の皆さん)も含めて、キャストも含めて、全力でやっております。先ほど小林くんが音楽のことにも触れましたけど、僕と長年一緒にやっている池頼広さんという劇伴作家が今回もやってくれてるんです。今日見てもらったあの映像はシンクロスコアって言って、シーン全部に音楽を当て書きしてます。なので、ばっちり合ってるよねって。キャラクターの心情を音楽で引き出してくれるんです。ぜひオンエアを見てもらって、よりそこも意識してもらえるといいなと」とコメント。

さらに、「実は音楽はハリウッドで録ってるんです。僕はリモートで深夜3時ぐらいから翌日のお昼ぐらいまで拝見しましたけど、素晴らしいです。やっぱり映画と同じ取り組み方をさせていただいておりますから、そういったところもぜひぜひ皆さん堪能していただけたらなと思っております」とファンへメッセージを送った。