チュ・ジフンとハン・ヒョジュが初共演することで注目を集めるドラマ「支配種」。4月8日に開催された制作発表会見にはジフンとヒョジュ、共演のイ・ヒジュン、イ・ムセン、パク・チョルファン監督が登壇し、心に残った共演エピソードを語った。

■人工培養肉を巡る近未来の物語

「支配種」は、大統領テロ事件の犯人を暴くため、元軍人のウ・チェウン(ジフン)が真相に迫るサスペンス。チェウンは、人工培養肉技術で急成長する国際企業・BF社のCEOユン・ジャユ(ヒョジュ)に狙いを定め、彼女のボディーガードとして意図的に近づく。

ドラマ「キングダム」(2019年)などのジフンが主人公を務め、「ムービング」(2023年)では初の母親役で注目を集めたヒョジュがミステリアスな女性CEO役。悪役キャラに定評のあるヒジュンがBF社を搾取しようとする国務総理ソヌ・ジェを、ムセンがBF社の研究所所長オン・サンを演じる。

■ヒョジュ「演技する醍醐味(だいごみ)のある現場でした」

会見では、共演陣同士の“ケミ(相性)”に注目が集まった。ジフンがヒョジュについて「非常に凛とした、密度の高い俳優さん」「芯の強い方なので、私はすごく頼りにしていました」と語れば、ヒョジュもジフンについて「俳優としての振る舞いはもちろん、現場全体を見渡すプロデューサーとしての目もお持ちです。トラブルが起こりそうなときに声をかけてくださり、とても心強かったです」とコメント。初共演の2人だが、相性はバッチリだった様子だ。

また、印象深い共演シーンの話題では、ヒジュンが「ヒョジュさんとの4〜5ページにわたる対話シーンがあったんですが、現場で何回も合わせてみました」と、大変なシーンを2人で乗り越えたことを回想。ヒョジュもヒジュンについて「毎回、撮るたびに違うリアクションをしてくださるので、演技していて楽しかったです。一つのテイクが10分くらいになるような長回しもあって、演技する醍醐味のある現場でした」と振り返った。

■ジフン、ヒジュンは“タコ”のよう?

ヒジュンとのアクションシーンもあったというジフンは、「ヒジュンさんのキャラクターが本当にエネルギッシュでした。生きている“タコ”のような…。本当に大好きな俳優さんなんです。僕とヒジュンさんの間で生まれる呼吸があって、役者としてそのリズムを合わせるのが本当に楽しかったです」と、ユニークなたとえでヒジュンを称賛。

さらに「イ・ムセンさんは“ナマコ”ですね。ムセンさんと演技をしていると、読みづらくて。ムセンさん相手に採用面接を受けるシーンがあるんですが、ありきたりの質問なのにムセンさんが投げ掛けることで読みづらく不思議な会話になるんです。面白い演技でした。ヒョジュさんは…マーメイドですね」と楽しそうに語り、共演陣の仲の良さをうかがわせた。

■ムセン「見えないように素早い動きを取らないと…」

“ナマコ”に例えられたムセンは、CEOのジャユとは20年来の友人でありながら会社では部下の立場のオン・サン役。「ジャユと友人として話せる時と、代表に向かって(部下として)話す時があり、時には対立する場面もあります。そんなジャユとの多面的な関係に、ウ・チェウンという新しい男が入り込む。ナマコは動かないように見えてよく動いているので、私もナマコのように、見えないように素早い動きを取らないといけません」と答え、会場を笑わせていた。

会見にはチョルファン監督も同席。“人工培養肉”やAIなど斬新なモチーフを取り入れた本作について「SF的な素材は要素の一つであって、作品をご覧いただくと(キャラクター同士の人間関係など)現実に展開する物語の比重がもっと大きいので、そちらにもぜひご注目いただきたいです」と見どころを語った。

「支配種」は4月10日(水)より、ディズニープラスのスターで独占配信開始。

◆文=ザテレビジョンドラマ部