4月20日(土)よりスタートするドラマ「東京タワー」(毎週土曜夜11:00-11:30、テレビ朝日系)の制作発表記者会見が東京・麻布台ヒルズにて行われ、主演を務める永瀬廉のほか、板谷由夏、松田元太、MEGUMIが登壇。本作の見どころや撮影の裏側などについて語った。会見の模様をレポートする。

■江國香織伝説の恋愛小説が令和に復活

直木賞作家・江國香織による同名恋愛小説を原作とする本作は、永瀬演じる21歳の医大生・小島透と、板谷演じる20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史の美しくも許されない恋愛模様を描く。2005年に黒木瞳×岡田准一のコンビで映画化、2014年には韓国でドラマ化されており、世代を超えて愛されている名作だ。

本作では、「令和」という新しい時代ならではのストーリー、登場人物たちの心の機微を、現代の東京における最旬スポットを舞台としながら描き出していく。

■松田元太の衝撃の減量に一同あ然?

本作で恋愛ドラマ初主演となる永瀬は、「僕にとって本当に初めての経験ばかりなので、日々撮影していて刺激になりますし、(板谷演じる)詩史さんとの距離感というか、物語と同様に撮影を重ねていくごとに心の距離がどんどん近くなっているような感覚を覚えているので、そういう部分でも、日々(自身が演じている)透とともに生きられていると思います」と、クランクインしてからの様子を明かす。

永瀬との恋愛シーンを演じている板谷は、「私も作品として恋愛するのが久しぶりでして、しかも20歳年下(との恋愛を演じる)という初めての経験なので、詩史さんを通してドキドキしています」と、演じていての感想を語った。

一方、透の学生時代からの友人・耕二役を務める松田は、演じるにあたって体重を10キロ減量して撮影に臨んだことを告白。「耕二を演じる上で、見てくださる方が『あ、耕二だな』『今回はこういう耕二なんだ』というか、“令和耕二”を届けられたらなと思って」と、映画版で同役を演じた松本潤へのリスペクトを込めつつ、違いを打ち出そうとした様子。

そんな松田に対し、永瀬が「10キロ痩せたのマジ?そんな太ってたっけ?」とイジりつつ「どのくらいの期間かけたの?」と質問すると、松田は「1週間で」とまさかの返答。一同が驚愕する中、「食事とか運動とか、常にTravis Japanで踊っていて運動量がすごいから、それで落とせた部分はあります」と、グループでのハードワークの結果だと説明した。

MEGUMIは、「だいたい人の恋愛をぶち壊すとか、犯人とか、そういう役が多かったので(笑)、自分が恋愛する(役を演じる)っていうのは初めてに近いですね」と、恋愛ドラマの“当事者”となること自体が貴重な経験なのだそう。

その上で、「私が演じる喜美子という役は、自分の可能性をあまり発揮できていない女性で。『〇〇の奥さん』とか(誰かを介する形でしか)向き合ってもらっていない女性だから、耕二のような男性が『そのままでいいんだよ』と向き合ってくれるのは、ある意味『喜美子も狂ってしまうよな…』と、気持ちを理解しながら日々演じています」と、役柄への思いを語った。

■松田の“ビジネスおバカ”疑惑に永瀬が切り込む!

バラエティー番組で「九九ができない」といった“おバカキャラ”が浸透してきた松田に対し、そうしたキャラクターが本当なのか改めて見極めたいと語っていた永瀬。現場での松田の様子を聞かれるとすかさず「完全にビジネスでした」と真顔で言い放ち、松田が「出た出た!ヤバいヤツいるわ。うそでしょ?友達だよね?」と取り乱す一幕も。

続けて永瀬は、「スタッフさんで九九(が言えない松田)の動画をご覧になった方がいらっしゃって、休憩中元太に九九を言ってもらってすごい楽しそうに笑っていて。撮影現場でも、皆さんがテレビで見ているような元太の姿が盛りだくさんというか、その姿しか見ていないくらいというか。なのでビジネスの要素はなかったですね」とフォローした。

それでも最後は、「ただやっぱり、そろそろボロが出てくると思うので、引き続き監視していこうと思います」(永瀬)とイジってみせ、松田も「ノーボロ、ノーボロ」と独特の切り返しで笑いを誘った。

■ドラマの本当の主役は「東京タワー」?

本作の魅力の一つが、令和の最新スポットの数々が舞台となっていること。今回の会見が行われた麻布台ヒルズも、ドラマにおける重要な場所となっているそう。

永瀬は「麻布台ヒルズでドラマの撮影をすること自体今回が初めてということで、見ている方にも楽しんでいただける要素になればいいなと。この前も本当にすぐそこで撮影していたんですが、東京タワーも近くに見えるので、喋っているすぐ後ろに東京タワーが映っていたり、すごいぜいたくな空間で撮影させてもらったなという印象はありますね。こんなに街がオモチャっぽいというか、そういう空間にいることもないので、いろんな意味で新鮮でした」と、“令和の東京タワー”ならではのロケーションでの撮影を振り返った。

板谷は「この作品は東京タワーが“もう一人の主役”という気がしていて。いろんな角度から映っているし、東京タワーが私たちの心情を映していたりするし、東京タワーに思いを馳せてもらうのもいいんじゃないかなと思います」とコメント。

それに対し永瀬は、「僕としては、永瀬廉と東京タワーのW主演というか。それくらい至る所に出てくるし、すごく重要なポイントでも(登場する)。なので、(物語の中で)すごい効いてくると思います」と、その存在感に言及。

すると板谷は、「この前(永瀬との)二人のシーンで、結構カットを重ねた時があったんですけど、(カットがかかって)モニターを見に行ったら、ピントが東京タワーに合っていたんです。『私たちじゃなかった!』みたいな」とまさかの告白。永瀬も「東京タワーを引き立たせるための僕らのシーンになりましたね」と、メインキャストが二人が東京タワーの引き立て役となっていたことを明かした。

■場所、時間帯も四者四様な“東京タワー写真選手権”!

そんな作品を象徴する東京タワーを、キャスト陣が撮影現場等で事前に撮影。それぞれがタワーと一緒に映った写真を公開することに。まず永瀬は、撮影の合間に撮ったという1枚を紹介。「芝公園で、ちょうど桜も咲いていて、わりとベストなポジションで東京タワーも映っているのでこの写真にしました」と、選んだ理由を明かす。

だが、視線はなぜかカメラとは別の方向を向いており、「ちょっとカメラ目線じゃなくてすみません(笑)。どこを向いてんのや、右に誰かいたのかなっていう感じなんですけど…。朝早かったからかな?東京タワーに人見知りが出ちゃってるから、目そらしてるのかな?」と、セルフツッコミ気味に語っていた。


続いて、板谷は東京タワーと自身が向かい合う見事な画角の1枚を披露。これにはキャスト一同興味津々で、「上手に撮れましたね〜」(永瀬)、「すごい!」(MEGUMI)などと口々に声を上げていた。

板谷は、「ここ(麻布台ヒルズ)の下のフロアで永瀬くんと撮影していた時に撮った写真です。ここから見える東京タワーって、なかなか見たことない角度じゃないですか。東京タワーの足元まで見えるなんてなかなか無いなと思って、足元まで映るといいなと思いながらやっていたら、ちょっと出会えた風に撮れたのでこれにしました」とアピールした。


松田は、夜のライトアップされた東京タワーの1枚をチョイス。「手に乗っていそうで乗っていない東京タワーを。乗せようとしたんですけど、撮った角度で手と顔のすき間に東京タワーっていう、いい感じの写真になりました」と語る。

それに対し、永瀬は「この、モヤみたいなのは何?」と、肝心のタワーを覆い隠しているものについて質問。すると松田は、「あれは雲。雨か、雲か…、多分そういう系の…」と天然ぶりを見せつつ、「詩史さんの言う『寂しい』とか、そういう要素が見られた東京タワーだったので、すごく喋っているかのような感じというか…」と、ドラマのイメージを踏まえた1枚であることを強調した。


最後に、MEGUMIはまさかの汐留の某テレビ局で撮った1枚を紹介。「すごい(東京タワーが)きれいだなと思う場所なんです。仕事終わってちょっとタワーを見て、『ああ、きれいだな〜』って。個人的には好きな場所ですね」と、日常でふいに見かける東京タワーの魅力を再認識した様子。

最後に、永瀬は「今回のドラマは『許されざる恋』というテーマで、それを経て僕自身も挑戦することもすごく多くて。けどやっぱり『最終的に皆さんが見てよかったなと思えるような作品づくりを』と我々思っています。透と耕二が詩史さん、喜美子さんと出会って、いろんな気持ちになっていろんな悩みを経て、どういう大人になっていくかという成長物語も見応えがあって。そして、それぞれのペアの恋愛シーンの描き方の差とかも見ていて面白いものになっています。最後まで飽きさせないドラマになっていると思います。放送をお楽しみに、見ていただけると幸いです!」と、視聴者へメッセージを寄せた。