「アンメット ある脳外科医の日記」第1話より
「アンメット ある脳外科医の日記」第1話より/(C)カンテレ

杉咲花が記憶障がいのある脳外科医を演じる、医療ヒューマンドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(毎週月曜夜10:00-10:54、カンテレ・フジテレビ系※初回は夜10:00-11:09)の第1話が4月15日に放送された。脳梗塞の後遺症で失語症となった女優・レナ(中村映里子)が手術を乗り越えて、夫・博嗣(風間)と抱擁する様子が感動を呼んだ。(以下、作品のネタバレを含みます)

■「アンメット」とは

本作は、“記憶障がいの脳外科医”という前代未聞の主人公・川内ミヤビ(杉咲)が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。原作は、「モーニング」(講談社)で連載中の同名漫画で、元脳外科医である子鹿ゆずるが描く“リアル脳外科医”の世界が、医療従事者のみならず、各方面から絶賛されている話題作。

丘陵セントラル病院の脳外科医・川内ミヤビを杉咲が演じるほか、同じく脳外科医で優秀だが変わり者の三瓶友治に若葉竜也、救急部長で脳外科も兼務している星前宏太に千葉雄大、看護師長の津幡玲子に吉瀬美智子、ミヤビの主治医である関東医大病院の脳外科教授の大迫紘一に井浦新が扮する。主題歌はあいみょんによる「会いに行くのに」。


■脳外科医のミヤビは不慮の事故で過去2年間の記憶をすべて失う

1年半前、不慮の事故で脳を損傷した脳外科医の川内ミヤビは、過去2年間の記憶をすべて失い、新しい記憶も1日限り、寝て起きたら前日の記憶がなくなってしまう記憶障がいに。ミヤビの1日は毎朝5時に起きて机の上の日記を読み、失った記憶を覚え直すことから始まる。現在は、関東医科大学病院脳神経外科の教授・大迫紘一(井浦新)の治療を受けながら、記憶をなくす前の研修先だった丘陵セントラル病院に勤務しているが、医療行為は一切行わず、看護助手として働いている。

そんなある日、アメリカ帰りの脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)が新たに着任し、ミヤビが院内を案内していると、急患が運び込まれてくる。患者は女優の赤嶺レナ(中村映里子)で、検査の結果、脳梗塞と判明。治療を受けたレナは目を覚ましたものの、言葉を出すことがほとんどできず、後遺症による失語症と診断される。

■レナ「それでも女優でいたい。これが私だから」

レナは現状を改善するための手術を受けることを決意し、三瓶、そしてミヤビの執刀により手術は無事に成功する。

そして、レナはマネジャーでもある夫の江本博嗣(風間俊介)とライブ配信を行う。レナはカメラに向かって、たどたどしいながらも一生懸命にあいさつをする。レナは「もし、みなさんの前に立てなくても、それでも女優でいたい。これが私だから」と話し、「変身!」と出演していた戦隊もののポーズを決める。やりとげたレナを博嗣が抱きしめ、2人はしっかりと抱擁する。

その様子を見ていたミヤビは思わず涙ぐみ、三瓶が視線を送ると「すみません、覚えてないくせに」と照れ笑いする。三瓶は「記憶を失っても強い感情は忘れません。患者を助けたいと強く願えば、その思いを心は覚えているんです」と言ってミヤビの目を見つめ、「つながりましたね。川内先生の今日が明日に」と言う。笑顔で応えるミヤビの目には涙が光っていた。

健気なレナと彼女を支える博嗣の様子に応援したくなる気持ちが湧いてくる。感動するミヤビにはこちらも胸が熱くなった。

◆構成・文=入江奈々