映画「陰陽師0」大ヒット御礼舞台あいさつが5月9日に都内で行われ、主演の山崎賢人の他、染谷将太、板垣李光人、佐藤嗣麻子監督が登壇。さらに、原作者の夢枕獏がサプライズで登場した。

■映画「陰陽師0」あらすじ

人嫌いで変わり者の陰陽師・安倍晴明が、雅楽家としても名を残した貴族・源博雅と共に怪奇事件を解決していく、夢枕獏による人気小説シリーズ「陰陽師」を映画化した本作。若き日の晴明をオリジナルストーリーで描く。

呪いや祟りから都を守る陰陽師の学校であり省庁「陰陽寮」が政治の中心だった平安時代、学生たちはより高い地位を目指し、一人前の陰陽師になるために切磋琢磨していた。だが、学生の安倍晴明(山崎)は、呪術の天才ながらも陰陽師に興味を示さず、友人も持たず、周囲から距離を置かれる存在だった。ある日、晴明は貴族の源博雅(染谷)から皇族の徽子女王(奈緒)を襲う怪奇現象の解決を頼まれる――。

■山崎賢人「呪術に挑戦して使えるようになったので(笑)」

舞台あいさつでは、観客から寄せられた感想を基にトークを展開。「山崎賢人の新たな美しさ魅力が詰まった映画。本当に毎回挑戦と努力、体現する力が素晴らしい」との感想では、山崎が「うれしいですね。今回、呪術に挑戦して使えるようになったので(笑)」とジョークを交えて喜び、会場を沸かせた。

また、撮影で苦労したところについて「手の動きと呪文を同時にやるっていうのが結構難しかったですね。指の型も結構特徴的だったので、普段使わない型なので(手が)硬いんですよね。なので、ほぐしたりしながら、呪文を覚えながらやるというのが本当に難しかったです」と吐露。

すると、染谷が「現場でもずっと練習されていて、ずっとブツブツ呪文を…(笑)。なかなかないですよね、現場でずっと呪文を唱えてるって。せりふを練習することはあるけど」と、山崎のひたむきな姿を振り返った。

■染谷将太「賢人くんにしかできない熱量がすごく格好良い」

ほか、佐藤監督が山崎の演技について「ラストの戦いのところで、静かな無表情みたいな感じなんだけど、中にすっごい怒りがこもっているように見えるあの演技は、編集してる最中に『すっげぇ』って思いました。現場のモニターで見た以上に『なんか、ものすごいことやってる!』って思ったので感動しました」と述懐。

山崎が「晴明らしくというか、そういう怒りの表現ができたらいいなと思ってやらせていただきました」と告白すると、染谷は「格好良かったけど、(ストーリー上では)俺、気絶していたんでちゃんと見られなかったんですよね」と悔しがりながら、「仕上がりを見たら、唯一無二の晴明の表情といいますか、賢人くんにしかできない熱量というものはすごく格好良いなと思いました」と明かした。

◆取材・文=原田健

※山崎賢人の「崎」は立つさきが正式表記