俳優の竹内力が、5月15日に都内で開催された映画「猿の惑星/キングダム」の公開記念舞台あいさつに登場。同作の日本語吹替版声優を務めた松岡禎丞、小松未可子と共に、公開後の反響などを語った。

■「猿の惑星」とは

映画史に残るSF映画の名作シリーズ「猿の惑星」の“完全新作”として製作された「猿の惑星/キングダム」。「ゼルダの伝説」実写映画の監督にも抜てきされ、世界から注目が集まっているウェス・ボールと、「アバター」シリーズを手掛けた最高峰のVFXスタジオWETAがタッグを組み、現在から300年後、支配者が人間から猿へと移り変わった衝撃的な世界を舞台に、猿と人間の共存か、猿の独裁かをかけた新たな衝突が圧倒的なスケールで描かれている。5月10日に全国公開を迎えた。

竹内は日本語吹替版で冷酷な独裁者であるプロキシマス・シーザー役。今作は日本語吹替版で見る観客と字幕版で見る観客がほぼ50%ずつくらいの割合と聞いたことを明かし、「これすごいことらしいんですよね。通常洋画は吹替版が2割くらいらしいんですが…なんと50%ですよ?もしかして“おひねり”俺に出るかな?」とおどけて笑いを誘い、「俺に出るわけないってね(笑)。非常にうれしく思います」と自らツッコミつつ、感慨深い表情を浮かべた。

周囲の反響については「やはりリアルなお猿さんにみんなビックリしているのと、もしかしてこれ続編があるんじゃねーの?ってみんなガタガタ言ってますね。続きがあるとしたらこうじゃないか…とか討論しているので、なるほどと思いながら聞いていますけど」と、キャラクターたちのリアルな描写も含め、好反応があったことを伝えた。

また、プロキシマス・シーザーのキャラクターについて聞かれると、竹内は「高慢ちきな独裁者で知性のある戦略家。かと思えば急にブチギレて抑圧的な怒鳴り声をあげたり、バカ笑いを始めたり、喜怒哀楽のめちゃ激しい猿ですね」と分析しつつ、「しゃべり方は悩んだんですけど、声優さんみたいにパンパンと滑舌良くしゃべったほうがいいのか、俳優なんでどうしても(自分の言葉で)自然にしゃべりたくなっちゃうんですよね。これは人間じゃなくて猿の役なんで、猿っぽくしゃべったほうがいいのかなって思いながら、微調整して収録させていただきました」と、猿に寄せるべきか、人間らしくしゃべるべきかなど、試行錯誤しながらアフレコしたことを明かした。

■“サル”つながりでサルゴリラ登場

そして今回の舞台あいさつにはコンビ名からして作品に深い縁のあるお笑いコンビ・サルゴリラの児玉智洋、赤羽健壱も新作映画の公開を祝うべく駆け付けた。

登場するなり「本当に名前だけで呼んでいただいて…」「ラッキー登壇です」とうれしそうにあいさつしたサルゴリラの2人。本作を見た感想を聞かれると、赤羽は「めちゃくちゃ面白かったです。『猿の惑星』自体見たことがなくて、初『猿の惑星』がこれだったんですけど、すんなり見られてめちゃくちゃ面白かったですし、シリーズのファンの方はさらに楽しめるような作りになっているということで、最高の作品でございました」と、シリーズ初見でも楽しめたことを強調した。

さらに、児玉から「実は僕たちちょっとだけ声で出演していまして…」と“重大発表”が。しかし、会場のさらっとした雰囲気に「全然盛り上がりませんね」「あんなにMCの方があぜんとすることあるんですね」と、サルゴリラの2人は苦笑い。

どのあたりに出ていたのかを問われると、児玉は「最初のほうなんですけど、ノアが卵を持って帰るシーンがあるんです。そこで『ウォッウォッ』って言っているんです。これだけやらせていただきました」と説明。

それを受け、サルゴリラに気付いていたのかを聞かれた竹内は「素晴らしいお芝居だったと思います。冒頭でしょ?“冒頭”なんで、“ボーッと”見ていたからちょっと分からないな」とまさかのダジャレで答えて笑いを誘い、「あれでしょ?卵でしょ?食べられる卵の役?」とイジり、最後にもう一つおまけに「どこのシーン?冒頭ね?ボーッとしていたから分からない」と被せるなど、おちゃめさ全開で盛り上げた。

映画「猿の惑星/キングダム」は全国公開中。なお、「猿の惑星」などシリーズ過去作はディズニープラスで配信中。

◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)