杉咲花が記憶障がいを抱える脳外科医を演じる、医療ヒューマンドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(毎週月曜夜10:00-10:54、カンテレ・フジテレビ系/FODにて配信)の第5話が5月13日に放送された。ミヤビ(杉咲)について三瓶(若葉竜也)と綾野(岡山天音)が口論し、ドキドキと心拍数が高まった。(以下、作品のネタバレを含みます)

■「アンメット」とは

本作は、“記憶障がいの脳外科医”という前代未聞の主人公・ミヤビ(杉咲)が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。原作は、講談社「モーニング」で連載中の同名漫画で、元脳外科医である子鹿ゆずるが描く“リアル脳外科医”の世界が、医療従事者のみならず、各方面から絶賛されている話題作。

ある事故で脳を損傷した、丘陵セントラル病院の脳外科医・川内ミヤビを杉咲が演じるほか、同じく脳外科医で優秀だが変わり者の三瓶友治を若葉竜也、救急部長で脳外科も兼務している星前宏太に千葉雄大、看護師長の津幡玲子に吉瀬美智子、ミヤビの主治医である関東医大病院の脳外科教授の大迫紘一に井浦新が扮する。岡山は、大迫が教授を務める関東医大病院の脳外科医・綾野楓を演じている。主題歌はあいみょんによる「会いに行くのに」。


■脳外科医のミヤビは不慮の事故で過去2年間の記憶をすべて失う

1年半前、不慮の事故で脳を損傷した脳外科医の川内ミヤビは、過去2年間の記憶をすべて失い、新しい記憶も1日限り、寝て起きたら前日の記憶がなくなってしまう記憶障がいに。ミヤビの1日は毎朝5時に起きて机の上の日記を読み、失った記憶を覚え直すことから始まる。現在は、関東医科大学病院脳神経外科の教授・大迫の治療を受けながら、記憶をなくす前の研修先だった丘陵セントラル病院に勤務しているが、医療行為は一切行わず、看護助手として働いていた。しかし、同じ脳外科医・三瓶に促されて手術を無事に成功させ、脳外科医に戻ることを考え始める。

三瓶がヘッドホンをしグミを食べながら本を読んでいると、綾野が不意にヘッドホンを外して、「食うか聞くか読むかどれかにしたら」と声をかける。三瓶がミヤビの診療記録を手にいれるように綾野に言うと、綾野は「勝手に押しかけてきて何を言い出してるの?」と返す。

■三瓶「ほんとはまだ思いがあるんじゃないですか?川内先生に」

「僕が検査した限りでは川内先生の記憶障がいの原因が見当たらないんですよ。大迫教授、なんで隠すんですか?」と三瓶が聞くと、綾野は「知らないよ」と答える。

「何? 探偵なの? 知らないって」と綾野が言うと、三瓶は「あなた、あの時もそうでしたよね。川内先生の事故のあと、彼女の脳がどういう状態なのか、記録を見せてくれと言ったとき」と言い、綾野は「君がアメリカからすっ飛んできた時ね」と口を挟む。「断固拒否しましたよね、僕は知らないって言って」と三瓶が言うと、「だからその時も今も、大迫教授が君には見せないと言っているものを僕が見せるわけないでしょ」と綾野は反論する。

「ほんとに従順なんですね。…あなた自身はどう思ってるんですか? 可能性があるなら川内先生の記憶障がいを治したいと思いませんか?」と三瓶が聞くと、目を逸らす綾野。「川内先生が記憶障がいになったとたんに麻衣さんとの結婚決めましたよね。それも誰かのためですか?」と三瓶が尋ねると「何が言いたいの?」と綾野は言う。「ほんとはまだ思いがあるんじゃないですか?川内先生に」と言う三瓶に苦笑する綾野。三瓶は「彼女は必死で後遺症と戦ってます」と言うのだった。

何かの事情を隠しているのであろう綾野と、ミヤビのことを思って記憶障がいを治したいと考える三瓶の攻防にドキドキとさせられた。

◆構成・文=入江奈々