7月スタートのドラマ「新宿野戦病院」(毎週水曜夜10:00-10:54/フジテレビ系)で小池栄子と仲野太賀がダブル主演を務めことが発表され、コメントが到着した。小池、仲野ともにフジテレビGP帯初主演で、2人は同ドラマが初共演となる。

■宮藤官九郎オリジナル脚本の“救急医療”エンターテインメント

同ドラマは、「不適切にもほどがある!」(2023年)などを手掛けた宮藤官九郎による完全オリジナル脚本。フジテレビにおける宮藤のオリジナル脚本は「ロケット・ボーイ」(2001年)以来、23年振りとなる。

新宿・歌舞伎町にたたずむ病院「聖まごころ病院」を舞台に、ホストやキャバ嬢、ホームレス、トー横キッズ、外国人難民などさまざまなバックボーンを持つ“ワケあり”な登場人物たちが交錯する社会の構図をテーマとし、官九郎節ともいえるときにユーモアを織り交ぜながら、さまざまな悩みや問題を抱えながらも人生を強く生きる人たち・仲間・家族を通して、「命」の尊さを投げかける新たな救急医療エンターテインメント。

■アメリカ国籍の元軍医×美容皮膚科の医師

小池が演じるヨウコ・ニシ・フリーマンはアメリカ国籍の元軍医。アメリカのニューオーリンズに生まれ、14歳で母親と2人でカリフォルニアへ移り、その後医大に合格し、28歳で医師免許を取得。13年間軍隊病院で働いていた過去を持つ。

岡山弁や英語交じりのその口調に独特の個性がにじみ出た明るく芯の通った性格であり、親の影響で軍医を志望する中、いきなり戦地に配属され、銃弾が飛び交う“野戦病院”において、兵士や住民の救急活動を行うことに。とある戦地において、ヨウコはがれきの街で瀕死状態の兵士と遭遇することになる。

その兵士が死に際、ヨウコに大切な物と、あるメッセージを自らの最後の力を振り絞り託す。そして、ヨウコはその兵士との約束を果たすため、日本に向かうこととなった。

一方、仲野演じる高峰享は、父譲りの金もうけ主義者で、叔父の古びた病院には麻酔医の勉強できているが、美容整形クリニックとしてリニューアルオープンするという夢を抱いている。チャラくいけすかない典型的な気取り屋タイプで、夜は聖まごころ病院で麻酔の勉強をしながら昼は週3で広尾のビューティークリニックで働きアンチエイジング療法を学んでいる。

趣味は港区女子とのギャラ飲みで、お金を使って派手ににぎやかな世界に生きている。しかし、ヨウコとのひょんな出会いから、享の生き方に変化がもたらされていく。

ダブル主演にして、初共演となる小池と仲野が凸凹でかみ合わなくも、どこか引き寄せ合い、互いにひとつの目標に向かっていくストーリーラインに加え、今後解禁されていく個性豊かなキャスト陣とともに、宮藤によるユーモアあふれるエッセンスがちりばめられた新たな医療ドラマとなっている。

■小池栄子コメント

──作品への出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

小さい頃から宮藤さんのドラマを見て育ってきました!こんなにワクワクする作品に呼んで頂き、うれしさと驚きで胸がイッパイです。ヨウコ役、大変光栄であります。すばらしいキャスト、スタッフが揃いました!絶対に期待を裏切らない作品にしますので、楽しみにしていて下さい!

──役どころについてはいかがですか?

アメリカで産まれ育ち、軍医として生きてきたヨウコは、どんな命も平等であり1人でも多くの人を自分が救うんだという信念を持っている強い女性です。彼女の我が道を行く自由さとたくましさを時にチャーミングに演じたいと思っています。

私が英語を喋っていることすらも、視聴者の皆さまには笑いながら楽しんでみて頂ければうれしいです。もちろんネイティブな発音に近づけるように頑張ってますが、ネイティブな人から見たら違うなってところはたくさん出てくると思うんです。でもそれももうドヤ顔で、突っ走ろう!って思ってます!

──脚本を読んでの感想を教えてください。

今作もさすがの一言しかありません。色んな意味で注目されている歌舞伎町という街を舞台に、そこで生きている人間たちの叫びがうごめいています。やり場の無い思いや社会問題を、宮藤さんならではの笑いと鋭さで描かれていて、見事な群像劇になっています。そしてまた、医療がテーマなので、作品を通して改めて医療に携わる方々への感謝の気持ちが深まりました。

■仲野太賀コメント

──作品への出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

宮藤官九郎さんの作品にはこれまでも何度か出させていただいているのですが、今回は主演と聞いて、とにかくうれしかったです。小学生のころから、好きになる作品はどれも宮藤さんの脚本で、そんな方の作品で主演できるなんて、小さい頃の自分にも言ってやりたいです。

また、今回は題材もチャレンジングですし、小池さんをはじめすてきな俳優の方々と、こういう作品に挑戦できることもとてもうれしいですし、撮影がとっても楽しみです。

──役どころについてはいかがですか?

僕が演じる高峰享は、ちょっとチャラチャラしたお金持ちで、芯もなく(笑)、いろんなことに流されていくキャラクターです。チャラさにもいろいろあると思うので、良い塩梅を探りながら魅力的に演じていきたいと思います。

ドラマの舞台である新宿・歌舞伎町は、今の日本の縮図のようで、いろんな人たちが入り交じっていて、ヨウコのキャラクターに影響されて、違うカルチャーである享も感化されていきます。享がどう変化していくのかも気になりますし、皆さんにも注目してほしいです。

──脚本を読んでの感想を教えてください。

宮藤さんの作品はセリフのやり取りも面白くてユーモアにあふれていますが、根底にはとても社会的なメッセージが込められていると思います。先の読めない展開にワクワクしながら、今回も宮藤さんならではの鋭くも優しい視点で、歌舞伎町に暮らすさまざまな事情をもった人々を描いた、ヒューマンドラマになっています!

「新宿野戦病院」と聞くと、なんだか緊張感のあるタイトルですが、安心してください、コメディーです(笑)!楽しんでもらえるよう一生懸命頑張りますので、気楽に見てもら
いたいです。

■宮藤官九郎コメント

河毛俊作監督は、誰よりも早く俳優としての僕を面白がってくれた方。25歳、まだ方向性の定まらない僕に“アナタは、なんか分かんないけど面白いから続けなさい”と暗示をかけてくれた恩人です。2001年の「ロケット・ボーイ」以来23年ぶりのフジテレビ。河毛さんから“もう、あらゆるジャンルのドラマを書いたでしょうが”と声をかけて頂きました。“そんなことないですよ、医療ドラマとか、まだ書いてないですし”と返したら、間髪入れずに「新宿野戦病院」というタイトルが送られて来た。

え、用意してた?そのレスポンスの早さに驚き、野戦病院というフレーズの今っぽくなさと力強さに驚き、同時に河毛監督の本気を感じました。舞台は新宿歌舞伎町。トー横、ホスト、反社、オーバーステイの外国人、ホームレス、コンカフェ、ラーメン二郎。よく考えたら、まるで僕のために用意されたようなワクワクする設定。

主人公は元軍医と美容皮膚科の医者。小池栄子さん、仲野太賀くんで書きたいとお願いしました。命を扱いながらも深刻になり過ぎず、かといって軽くなり過ぎない絶妙な塩梅を、おふたりなら理解してくれるに違いないと思ったからです。半分ほど書いてみて、ん?果たしてこれは…医療ドラマなのか?とりあえず、自分にとっては新鮮なので、立ち止まらず、このまま進もうと思います。はい。なんか分かんないけど面白いから続けます。どうか見守ってください。

■野田悠介プロデューサーコメント

コロナ禍になり、けがをしてもすぐに病院で診てもらえないという事態が起きました。そんな時、医者を改めて考えるドラマを作れないかと、現代の日本の縮図とも言える新宿・歌舞伎町を舞台にした医療ドラマを河毛監督発案の元、脚本・宮藤官九郎さんと共に作り上げることができました!

このドラマは医療ドラマにして、ホームドラマでもあります。歌舞伎町をホームとしている人々が、病院をホームと感じ、家でもないのに病院に居座る人が登場するなど、家族団らんのような雰囲気を感じられる部分もあり、ほっこりされます。宮藤さんが描く会話劇は、笑って泣けて考えさせられてと、今までの医療ドラマとは全く違います!

この一風変わった世界観の中で登場人物のキャラクターも濃い人ばかり!小池栄子さん演じるヨウコは戦場で培ったタフさやたくましさ、そして英語と岡山弁を流ちょうに話し、めちゃくちゃすごい医療行為もこなすという、かなりぶっ飛んだ役柄ですが、この世界観を振り切って演じて頂いています!

一方、仲野太賀さんが演じる享は、お金持ち主義のイケすかない人です。太賀さんには髪を切って頂き、衣装も相まって、今まで見たことのない新しい仲野太賀さんをお届け出来ると思います!宮藤さんが描く世界観、おふたりのフルスイングのお芝居、笑って泣ける医療ドラマだけどホームドラマのようなこの作品を、是非お楽しみに!