驚異の反応速度が武器だったが……

GKの序列がガラリと逆転するのは珍しいケースかもしれないが、昨季から今季にかけてチェルシーの守護神を巡って大きな動きがあった。

始まりは、2018年にアスレティック・ビルバオから7100万ポンドでケパ・アリサバラガを引き抜いたところからだ。

移籍金が高額だったこともあり、ケパにはかなりの注目が集まったわけだが、ケパはチェルシーで苦戦した。シュート対応が問題視されるなど、守護神として期待に応えることが出来なかったのだ。

そこで、チェルシーは2020年夏にレンヌからGKエドゥアール・メンディを獲得。メンディは早々にレギュラーを奪取することになり、その高い反応速度から一時は世界TOP10に入るGKと評価されることもあった。

ところが、今季はその序列に変化があった。メンディが12月から肩を痛めて離脱したことも1つの原因だが、シーズン途中より指揮官に就任したグレアム・ポッターはケパをスタメンに抜擢。メンディも4月には戦列復帰していたが、それでも守護神はケパのままだった。

仏『Foot Mercato』は、このチェルシーでの動きがセネガル代表にも影響を与えていると指摘する。

メンディはセネガル代表の守護神として昨年のワールドカップ・カタール大会を戦っているが、6月に行われるアフリカ・ネイションズ杯予選とブラジル代表との親善試合ではメンバーから外れている。

招集を受けたGKはカルチョ・コモのアルフレッド・ゴミス、QPRのセニー・ディエン、クレルモンのモリー・ディアウの3人だ。

昨年のカタール大会でもメンディはやや評価を落としてしまったところがあったが、再び世界TOP10に入るGKとの評価を手にできるだろうか。