歯に衣着せぬご意見番キーン氏がマンUの現状を憂う

マンチェスター・ユナイテッドOBで闘将として知られるロイ・キーン氏は、『Sky Bet』が手がけるポッドキャスト内の番組『Stick to
 Football』に出演し、フラム戦でのユナイテッドの不調の原因をハリー・マグワイアだと主張した。

先週、土曜日に行われたプレミアリーグ第26節フラムFC戦の敗戦を受けて、彼は守備がうまくいかない理由を「一部の選手がプレスをかけ、他の選手が後退することで中盤に大きなギャップが生まれている」とし、そのチームの心理として「マグワイアが頭上を越えるボールの対処をあやまるのではないかとの懸念から、チームは積極的なプレスを死ぬほど怖がっている」という。
  
さらにキーン氏は「他のトップチームがやっているように、彼らはプレスアップしていない。マグワイアのことだけを決めつけたくはないが、彼が上がってきてピッチを圧迫することには常に不安がある」と語った。

彼の個人的な指摘の正誤はともあれ、確かに主張の一部はうなずける部分がある。フラム戦では前の6人はマンツーマンでプレスをかけ、後ろの4人がそれに呼応していなかったシーンが見受けられた。ここ数試合は失点数も少なく改善傾向に見られるものの、徹底しきれていない感が否めない。その時折みられる弱気さが、今シーズンのユナイテッドの守備の苦戦をあらわしているのだろう。

エリック・テン・ハーグ監督もどうにか活路を見出そうとしていることは伺える。マグワイアの他にラファエル・ヴァランやジョニー・エヴァンズ、ヴィクトル・リンデロフ、リサンドロ・マルティネスを満遍なく起用しながら戦っているが、リーグ上位のチームや、CLで戦う他リーグの強豪チームに対し、複数失点で敗れる試合が多くみられた。常勝軍団だった時代を知るファンや当事者だったOBには納得がいくはずがない結果となってしまっている。

現在、ユナイテッドはリーグ6位。EL出場圏内の5位トッテナム・ホットスパーとは勝ち点3ポイント差、さらにCL出場圏内の4位のアストン・ヴィラとは8ポイント差もある。上を目指すには、これ以上、勝ち星を落とすことは避けたいところであり、少なくとも上位チームに対する失点を抑え、最悪でも引き分けにとどめたいものだ。

次節は2位のマンチェスター・シティ戦。シーズン最終盤へと向かうユナイテッドを占う一戦が待っている。