ヴィカーリオの集中を遮ったか

アーセナルはプレミアリーグ第35節でトッテナムと対戦し、ライバルを3-2と破った。これにより、アーセナルは暫定首位を継続。いちはやく勝点を「80」の大台に乗せた。

先制点は15分にコーナーキックから生まれたピエール・エミール・ホイビュルクのオウンゴールだが、その直前のDFベン・ホワイトの行動が話題になっている。サカがコーナーを蹴る前、トッテナムGKグリエルモ・ヴィカーリオの背後に立っていたホワイトは、ヴィカーリオのキーパーグローブのストラップを外そうとちょっかいを出していた。

これがヴィカーリオの集中力をかき乱し、オウンゴールにつながったのではないかと見るメディアもある。英『football.london』は、「ヴィカーリオはグローブをいじってくるホワイトに気を取られていた。ストラップを緩めようという試みは失敗に終わったが、このシュートストッパーの精神がコーナーにしっかりとかかっていなかったことを考えると、これはトッテナムにとって高くついた可能性がある」と、ホワイトのちょっかいが気を散らすのに有効だったと報じた。

アーセナルのコーナーキック時におけるホワイトの役割は注目されており、彼が相手GKを塞ぐように立つことで自由を与えず、その結果ゴールにつながったシーンが今季はいくつかある。以前はキーパーチャージはファウルという明確なルールがあったためこのようなプレイはできなかったが、キーパーチャージのルールは撤廃されたため、GKを囲むようにブロックすることもルールの範疇となったのだ。このように狡猾な動きをするセットプレイは、セットプレイコーチであるニコラ・ジョバーの指示であると思われ、意図的にデザインされたものだ。

今回のちょっかいによる心理戦がどこまでルールの範疇なのかは難しいが、グレーなプレイもいとわないホワイトがコーナーキック時の要注意人物であることは間違いなく、トッテナムはもう少し注意して対応すべきだったか。