いまだ未定の次期監督

8日(現地時間)に行われたレアル・マドリードとのUEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndレグでバイエルン・ミュンヘンは1-2で敗れた。1stレグとの2戦合計スコアは3-4となり、バイエルンは準決勝敗退となった。

この結果、バイエルンは2011-12シーズン以来となる無冠でシーズンを終えることが決まってしまい、巻き返しに向けたチーム再建が急務であることを周囲に印象づけた。

その立て直しのための最優先事項は、退団が決定済のトーマス・トゥヘル監督の後任選びだが、これが非常に難航している。シャビ・アロンソ監督(レヴァークーゼン)、ユリアン・ナーゲルスマン監督(ドイツ代表)、ラルフ・ラングニック監督(オーストリア代表)といった有力視されていた候補者たちは現所属先との契約延長や残留宣言を行い、候補者リストから姿を消した。今季も残り2週間ほどとなった現段階でも、バイエルンの次期監督は未定のままとなっている。

こうした中、イギリスの衛星放送『SKY』は、バイエルンがハンジ・フリック氏に接触し、監督就任を要請したと伝えている。同メディアによれば、フリック氏もこのオファーを前向きに検討しているという。

フリック氏は、2019-20シーズン途中にバイエルンの監督に就任すると、同シーズンでブンデスリーガとDFBポカール、チャンピオンズリーグを制してシーズン三冠を達成。翌2020-21シーズンもブンデスリーガで優勝を飾ったが、ハサン・サリハミジッチSDやカール・ハインツ・ルンメニゲCEOら当時のクラブ首脳陣との対立が深刻化し、シーズン終了後に退団した。

過去にバイエルンで経験経験があって結果も出していることに加えて、犬猿の仲だった首脳陣の顔ぶれが当時から一新されているため、現状ではフリック氏のバイエルン復帰が最も可能性の高いシナリオかもしれないとドイツメディア『SPORTBUZZER』は予想している。

フリック氏は果たしてどのような決断を下すのだろうか。