歌手の前川清(75)と女優の藤山直美(65)が17日、大阪・新歌舞伎座で行われた、新歌舞伎座開場65周年記念「前川清 藤山直美」(6月1日〜25日)の制作発表取材会に出席した。

 前川は、第一部の芝居「だいこん役者」で劇団〝川上恋次郎一座〟の座長・川上恋次郎を演じ、第二部の「前川清オンステージ」では、若さをテーマにヒット曲などを披露する。

 どんなステージになるのか聞かれた前川は「ヒット曲だけ歌ってたら、お客さんが飽きてくる」とし、芝居で共演する藤山にアドバイスをもらったと明かした。「直美さん、自分の芸より歌の方がしっかりしてらっしゃる。直美さんから言われたことは『〝若さ〟を出したらいいんじゃないですか。そのためには勢いよく…』といった案は直美さんからいただいて」と話した。

 前川のことを大スターと絶賛した藤山は「歌謡界の中で、今ヒット飛ばしてる人は、美空ひばりさんの隣で歌を歌ったことはないと思います。その方の才能の中に、そういった経験が組み込まれていることは財産やと思います。この方のどこが好きなんですかって、私は〝存在〟やと思う」と語った。

 2023年3月28日に71歳で亡くなった坂本龍一さんをしのび、感謝を込めて「雪列車」を披露するという。前川は「坂本龍一さん、お亡くなりになりまして」と切り出し、楽曲「雪列車」は、坂本さんが若いころに作曲し、ドラムをたたいた曲だと説明した。「今回は、坂本龍一さんにたたいていただいたドラム(の音源)を残しつつ、他の(楽器)は生でやって、歌謡ショーをお客さまに楽しんでいただきたい」とアピールした。