全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル」Bブロック公式戦(28日、名古屋国際会議場)で、鈴木秀樹(44)が諏訪魔(47)との「バカバカコンビ対決」を制し、真のバカに認定された。

 2人のシングルは2月20日後楽園大会の第1試合以来、2度目。諏訪魔が岩石落とし固めで勝利を収めている。

 この日も開始からじっくりとしたレスリングの攻防を展開。普段は「バカバカ」言い合っている2人だが、テクニシャンの鈴木とレスリングをバックボーンに持つ諏訪魔のハイレベルな技術が交錯し、観衆をうならせた。

 試合が激しく動いたのは10分過ぎだ。コブラツイストを逃れた諏訪魔が頭突きから、投げっ放しジャーマン、さらにはラリアートでたたみ掛けてきたが、万力スリーパーを逃れた鈴木は岩石落としから延髄斬りを発射。すかさず後頭部にエルボーを振り下ろし、卍固めで捕獲した。

 諏訪魔も2分近く耐え抜いたが逃れることができず、最後はセコンドの田村男児がTシャツをリングに投げ入れ、レフェリーストップにより鈴木の勝利が告げられた。

 鈴木はこれで3勝2敗の勝ち点6。同ブロックは勝ち点8の首位に3冠ヘビー級王者の安齊勇馬と斉藤ジュンが並ぶ。

 試合後はノーサイドで2人はガッチリ握手。マイクを握った鈴木は「本来であればバカは1人なんで、負けたバカに締めてもらおうと思いましたが…、公式のアカウントに『バカ決定戦』と書いてありました。ということはですね、私、勝ってしまいました…」と自虐的に口にし、会場は大爆笑。

 最後は「俺と諏訪魔はバカだ、オイ!」の掛け声で締めくくり、仲良くラーメン屋に向かった。