阪神は5日の巨人戦(東京ドーム)に4―2で勝利し、同一カード3連敗を阻止した。

 この日、岡田彰布監督(66)は1番・近本、2番・中野、3番・佐藤輝と前半に左打者を固める打線を構築。見事に作戦がハマり、3回に相手先発・高橋礼を打ち崩した。

 先頭・木浪が左前打、才木が犠打で送って一死二塁。ここで近本が117キロのスライダーを捉え、右翼席へ4号2ランを運んだ。続く中野も中前打と捕逸で二塁に進塁すると、佐藤輝に左前適時打が飛び出し、この回3点を奪取する。

 8回には4番手・京本相手に、無死二塁から5番・前川が適時打を放ち、チームに貴重な4点目をもたらした。指揮官は「(高橋礼から)前半の左打者で点取ろうと。高橋用っていうかね。特殊なピッチャーいうたらおかしいけど、右じゃしんどいかなと思たからな」と説明。

 その上で、3番・佐藤輝、5番・前川の起用については「前回(3月31日、東京ドーム)どっちも打ってないから。いろいろ試してみて、それが機能したんやからエエやんか、そういうことやろ。そこで2点入ったんやから」とにんまりだった。

 一方で、先発・才木は5回無死一、三塁から門脇のセーフティースクイズ、長野の適時二塁打を浴びて2失点。それでも、7安打2失点の粘投で今季3勝目を挙げた。指揮官は「本当ならあそこ1点で抑えとったら良かったけど。次の長野に不用意に1球目いったからなあ」と首をかしげ「2ストライクから(カウント)2―2までいくやろ。先に勝負してもうたらエエやんな、そしたら向こうは何もできへんやん。自分の球数も増える一方やわな。ほんで向こうもエンドランとか、いろんなことできるカウントになるわけやから、その辺やろな」と語った。

 岡田阪神は連敗を2で止め、6日から本拠地での広島3連戦に臨む。勢いそのままに、赤ヘル軍団を撃破したいところだ。