阪神・佐藤輝明内野手(25)が、5日の巨人戦(東京ドーム)で、チームに勝利を呼ぶ一打を放った。

 0―0で迎えた3回、相手先発・高橋礼相手に、近本の4号2ランで先制に成功。なおも一死から中野が中前打で出塁すると、捕逸で二塁に進塁した。ここで、岡田政権では初となる「3番・三塁」でスタメン出場した佐藤輝に打順が回ると、116キロのシンカーをとらえ、左前へ運んだ。

 チームに貴重な追加点をもたらすと同時に、スタンドに詰めかけた子供たちに笑顔を届けた背番号8は、「どちらかというと逆方向意識でいきましたし、強引にいかず打った結果、ああいうヒットが出たと思います」と笑顔で汗をぬぐった。

 また、7回には初球からセーフティーバントを仕掛けた。結果はファウルとなり、その後一ゴロに打ち取られたが、試合後は「何とか塁に出ようという意識? はい、そうですね」と話していた。

 岡田彰布監督(66)も、セーフティーバントの場面については「勝手にやったんや。(サインを)出すか、そんなん」とキッパリ。その上で、3回の攻撃を「1打席目(いい当たりの左飛)も、2打席目も反対方向に打ってたし。あの1点も大きかったですね」とたたえ、「普通に打てばね、ヒット出ると思うんだけど。きょうなんか、結構ボールも選んでたしね」とうなずいていた。

 チームは4―2で勝利し、連敗を2でストップ。2位・巨人に2ゲーム差をつけて首位を守った。