豪快な差し切りを見せたスキルヴィング

青葉賞2023

[GⅡ青葉賞(ダービートライアル)=2023年4月29日(土曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]

 29日、東京競馬場で行われたダービートライアル・GⅡ青葉賞(芝2400メートル=2着までに優先出走権)は、1番人気スキルヴィング(牡・木村)が豪快な差し切り勝ちで初の重賞勝ちを決めた。勝ち時計2分23秒9(良)。2着ハーツコンチェルトとともに日本ダービー(5月28日=東京)への優先出走権を手にした。

「スタートは出たけれど道中は下げざるを得なかったり外を回ったり…。苦しい形になった。よく勝ってくれた。ホッとしました」。レース後の木村調教師が胸をなで下ろしていたように、決して道中の立ち回りはスムーズではなかった。

 4角も外めを回る形となり、しっかりと追いだせたのは残り2ハロンから。それでもラスト11秒7→11秒7のラップをあっさり差し切り、搭載エンジンの違いを感じさせる勝ちっぷりだった。

 デビューから手綱を取るルメールは「今日は安全に乗りましたが、スローペース、しかも大外に行く形になって心配していましたが、坂を上がってからいい脚を使ってくれた。GⅠホースだと思います。経験も積んで大人になってダービーではトップコンディションになるはず」と1か月後の頂上決戦を見据えた。

 青葉賞勝ち馬のダービー優勝馬はいまだゼロ――。イクイノックスに続いて、またしても木村厩舎に現れたキタサンブラック産駒の大物がダービーのジンクスを破り、打倒ソールオリエンスを果たす可能性を感じさせる走りだった。

著者:東スポ競馬編集部