昨年のマイルCS覇者ナミュールが堂々の主役
昨年のマイルCS覇者ナミュールが堂々の主役

ヴィクトリアマイル2024

[GⅠヴィクトリアマイル=2024年5月12日(日曜)4歳上牝、東京競馬場・芝1600メートル]

 春の古馬牝馬トップを決める一戦、GⅠ第19回ヴィクトリアマイル(5月12日=東京芝1600メートル)の登録馬が28日、JRAから発表された。フルゲート18頭のところ、15頭がエントリーしている。

 ナミュール(牝5・高野)は昨秋以降の走りが目覚ましく、マイルCSでGⅠ初制覇。その後も香港マイル3着→ドバイターフ2着と海外GⅠでも強豪相手に好走を続けている。当レースは昨年7着に敗れているが、向正面で思い切り両サイドから挟まれて、鞍上の横山武が憤慨するほどの不利があってのもの。充実期に入った今、スムーズな競馬なら最も戴冠が近い馬だろう。今回、初タッグを組む武豊にとっては2009年ウオッカ以来15年ぶりの制覇がかかる。

 マスクトディーヴァ(牝4・辻野)は前哨戦のGⅡ阪神牝馬Sを好位からのレース運びで快勝。秋華賞で牝馬3冠馬リバティアイランドに1馬身差まで詰め寄った力を改めて見せつけた。引き続き〝マジックマン〟モレイラとのタッグなら逆転候補の一番手だ。

 先の阪神牝馬Sで最速32秒9の末脚を使い、2着に迫ったのがウンブライル(牝4・木村)。東京マイルは昨年のGⅠ・NHKマイルCで2着に強襲した舞台。決め手比べなら台頭してきそうだ。

 展開のカギを握るのは前走のGⅢ中山牝馬Sを制したコンクシェル(牝4・清水久)か。前回も含めて逃げた時は3戦3勝と結果を出しており、ここも理想はハナ。これまで同様マイペースで行けるかどうかに注目が集まる。

 そのほかでは22年秋華賞以来のGⅠを狙うスタニングローズ(牝5・高野)、昨年12月のGⅢターコイズS覇者フィアスプライド(牝6・国枝)、阪神牝馬Sでウンブライルと同じ最速上がりを駆使した3着モリアーナ(牝4・武藤)あたりがどれだけ上位に食い込めるかという構図になりそうだ。

著者:東スポ競馬編集部