桜花賞馬ステレンボッシュは父エピファネイアからも距離延長に不安なし
桜花賞馬ステレンボッシュは父エピファネイアからも距離延長に不安なし

オークス2024

[GⅠオークス=2024年5月19日(日曜)3歳牝、東京競馬場・芝2400メートル]

 21日にGⅡフローラS、28日にリステッド・スイートピーSの両トライアルが終了。オークス(5月19日=東京芝2400メートル)の大舞台に駒を進めるメンバーが出揃った。

 主役は桜花賞馬ステレンボッシュ(国枝)で断然の感。前年の2歳女王で〝桜2着〟のアスコリピチェーノがNHKマイルC参戦で不在、ホープフルS勝ちのレガレイラが皐月賞に続いて牡馬相手となる日本ダービーに挑戦する以上、動かしがたい中心と言えそうだ。

 休み明けの前走で1冠目をゲット。馬群にひるまず、最後はきっちりと末脚を伸ばしてくる。操縦性も高い。1分32秒2の勝ちタイムも優秀だった。「距離が延びた方が良さそう」が陣営の前走の前からの見立て。父エピファネイアの血統背景からも2400メートルの距離に不安はないだろう。すでに東京競馬場は経験済みで、毎回確実に能力を発揮してくるタイプ。2冠制覇の可能性は極めて高い。

〝桜3、4着〟が後を追う図式。ライトバック(茶木)は18頭立ての桜花賞で最後方の競馬から、差のない競馬で3着に持ち込んだ。ポテンシャルの高さは疑いようがなく、末脚を生かすには直線の長い東京競馬場はおそらく合う。ポイントは折り合い。前走同様にリズム重視の戦法になるだろうが、ひっかかりさえしなければ最後は伸びるし、距離にも対応できる。

 他方、桜花賞で4着に終わったスウィープフィート(庄野)は、父がスワーヴリチャード(ジャパンC勝ち馬)、母の父はディープスカイ(日本ダービー馬)だ。共に東京芝2400メートルでGⅠ勝ちの足跡を残しており、血統背景からは今回の舞台がぴったりと感じさせる。前走の走りなら、道中で力むケースはおそらくない。道中の位置取りと流れがかみ合うようなら。

 別路線組ではリステッド・忘れな草賞勝ちのタガノエルピーダ(斉藤崇)が魅力にあふれる。前走を2馬身半差で完勝。メンバーに恵まれた感はあるが、まったく危なげがなかった。立ち回りが上手で、道中もエキサイトしない馬。さらに400メートル延長しても難なく克服できる。キャリア1戦で挑んだ牡馬相手の朝日杯FSで3着。資質は高い。

 スイートピーSを上々の瞬発力で制して3連勝を飾ったコガネノソラ(菊沢)、実績を残す東京競馬場に舞台を移すチェルヴィニア(木村)にも注意は払っておきたいところだ。

著者:東スポ競馬編集部