保土ケ谷中学校の野球部が5月14日まで行われた春季市大会で準優勝し、27日から行われる県大会に横浜市代表として出場する。長年県大会出場を目標に掲げてきた同校野球部が「新しい景色」の舞台に挑む。

同校野球部は3年生10人、2年生11人、1年生9人の部員30人からなる。合同チームを含め130校以上が参加した春季市大会では、同部はトーナメントの1回戦から出場。決勝で4季連続市大会優勝中の横浜隼人中=瀬谷区=に1対16で敗れたものの、準優勝校として県大会への切符を勝ち取った。

主将の我妻峻汰さん(3年/捕手)が印象に残った試合に挙げるのは中山中=緑区=との2回戦。相手に先制を許す展開の中、最終回の7回裏にサヨナラ勝ちで突破。劇的展開に「あれでチームの士気が上がりました」と振り返る。ベスト8を賭けた万騎が原中=旭区=との一戦でも最終回に追いつかれながらその裏で勝ち越すなど、接戦を制する快進撃で勝ち上がってきた。

成長を可視化

昨秋の新チーム立ち上げ時に決めた部の目標は「県大会出場」。「野球を通じて人生を幸せにする力を身に付ける」を活動理念に、毎月の体力測定で成長を数値で実感できるようにしたり、保護者向けの練習見学日を設定したりと、顧問の河野篤志教諭と保護者、部員が三位一体となって活動してきた。

当初の目標を達成した今、河野教諭は「(5回コールド負けした)決勝では自分たちから崩れてしまったが、横浜の代表として恥ずかしくないプレーや態度で、多くの方に応援してもらえる人間になってほしい」と、新しい景色に挑む球児たちに呼びかける。県大会には9校が出場。決勝まで進めば、大敗した横浜隼人との再戦の可能性が待っている。