町田市と小田急電鉄(新宿区)は5月26日、鶴川駅についての工事施工協定を締結、6月から工事を開始する。着工するのは南北自由通路整備事業と駅改良工事。いずれも5年後、2027年度末(28年3月)の使用開始をめざしている。

南北通路と駅改良

鶴川駅周辺は、市の都市づくりのマスタープランで、町田駅に次ぐにぎわい拠点のひとつとされている。今回の協定に基づく自由通路、新たな駅の整備により、駅南北の連絡性や駅利用者の快適性・利便性向上が期待される。駅舎は自由通路と一体的に橋上化され、改札は一つにまとまり、いつでも線路を渡ることができるようになる。市は北口交通広場の整備により、周辺道路の交通渋滞の緩和も見込んでいる。

市によると同駅の利用者は1日約5万人。真光寺、広袴など駅郊外の宅地開発が進んだことで人口が増加、駅利用者も増えた。近年はサッカーJ2に所属するFC町田ゼルビアのホームスタジアムの最寄り駅であることでもよく知られようになっている。

新しい街に

なお、市は今回の事業にあわせ、現在の北口改札の位置に「地域交流拠点施設」を整備するとし、ゼルビアと協定を締結した。地元チームと連携した「地域交流とにぎわい創出」も展開していく考えだ。整備が完了する27年度は、駅ができてちょうど100年になるそう。節目の年に駅やその周辺が生まれ変わり「新しいまち」になる見通しだ。市地区街づくり課の荒木勇生さんは「将来を見越して地域の方が豊かに暮らすことができる、活気ある街にしていければ」と話した。