神奈川県看護賞の受賞者が5月10日に発表され、平塚市役所福祉部介護保険課の保健師・萩尾みゆきさん(60)が選ばれた。

萩尾さんは市子育て世代包括支援センターで、庁内外の関係機関と積極的に連携を図ることで、母子保健の向上に貢献。新型コロナワクチン集団接種では、医師会や薬剤師会、看護職、市民と協働し、接種体制の構築や実施に取り組んだことなども評価された。「とてもうれしい。自分一人でいただいたのではなく、支えてくれた家族や同僚のおかげ。感謝したい」と笑顔の萩尾さん。

保健師として37年

23歳で保健師として就職し、1992年から平塚市で働いている。2018年には企業と協働で「ひらつかはぐくみ葉酸プロジェクト」を立ち上げ、母子手帳交付時に葉酸の重要性を伝えるリーフレットやサプリを配布。「母子手帳配布時に行う面接で、栄養面でハイリスクの妊婦さんが1割いたので、なんとかしなければという思いだった」と振り返る。

そのほか、新生児聴覚検査の助成金や、3歳児健診での目の屈折検査の導入などに尽力。「子どものハンディキャップを一つでも減らすことを目指してやってきた。赤ちゃんは人生のスタートライン。できるだけ健やかにいてほしい」と思いを込める。

同賞は、多年にわたり県内で保健師、助産師、看護師等として顕著な業績をあげた人を表彰するもの。1966年から実施されており、今回で58回目。

平塚市からは萩尾さんのほかに、医療法人社団水野会平塚十全病院の看護師・鷲塚明子さんも選ばれている。