第69回青少年読書感想文全国コンクールの入賞者がこのほど発表され、西中学校3年の井上和奏(わかな)さんが全国学校図書館協議会長賞を受賞。3月4日に秦野市役所本庁舎を訪れ、高橋昌和市長に受賞の喜びを報告した。

同コンクールは、子どもや若者が本に親しむ機会をつくり、読書の楽しさや読書の習慣化を図ることなどを目的に実施されているもの。(公社)全国学校図書館協議会・毎日新聞社主催。

井上さんが題材に選んだのは『この夏の星を見る』(KADOKAWA)。コロナ禍という、これまで誰も経験したことのない事態の中、リモート会議を駆使して全国でつながっていく天文部の中高生を描いた作品。「『コロナは嫌』という気持ちと、『良い経験だった』という気持ちが対立していたので、上手く文章にまとめるのが大変だった」と書き上げた時の思いを話す。4日に行われた高橋市長への表敬訪問は井上さんのほか、丸野研二校長や三嶽恵理香教諭らが出席。井上さんは「受賞した時は驚いたけど、とても嬉しい。作文を読んだ先生からは感想を教えてもらいました」と受賞の喜びを語った。高橋市長は「本を読んで、ぜひ井上さんと気持ちを共有したい。これからも色々な本を読んで知識を得て、研鑽を積んでもらえれば」と話した。

秦野市教育委員会は毎月第1月曜日を「よむよむDAY」とし、市内の園・小・中学校で読書活動を推進している。「今後も本を楽しむ機会を充実させ、読書に親しむ環境を整備していきたい」と市担当者は話す。