三浦学苑高校は4月から神奈川高校サッカーの名将として知られた大野真氏(65)をコーチとして迎える。

大野氏は現在、神奈川県サッカー協会で理事・国体強化部会長を務めており、指導者養成とユース育成に携わる。自身としても、Jリーグチームの監督に就くことができる「S級」指導者ライセンスを所持する。50歳で公立高校の体育教師を退職するまでは、サッカー部を率いて「全国高校選手権」の県予選決勝に2度駒を進めるなど、情熱的かつ理論的な指導に定評がある。

大野氏と同校の米山稔教頭は県サッカー協会の事業などを通じて古くから面識があり、サッカー部の強化をめざす米山教頭が就任を強く求めて実現した。同部では男子チーム6人、女子チーム2人の指導体制を構築しているが、「チーム全体を俯瞰する立場で主に指導者のレベルアップに力を発揮していただく」と米山教頭。悲願の選手権出場を近づける狙いだ。

就任に際し、同部の練習を何度も見学したという大野氏は「練習環境は県内有数、技術が整っている『うまい選手』ではなく、磨けば光る原石のような『いい選手』がたくさんいる。指導者生活の集大成として臨む」と意気込みを話した。