「三浦ゴスペルフェスティバル」と銘打ったライブが4月7日(日)、うらりで開かれる。都内や横浜など関東を拠点に活動する9組が一堂に会する初の企画。本番を目前に控えた250人以上の出演者たちは今、練習の大詰めを迎えている。

「もっとお腹から声を出してみよう」「そうそう、いい感じ」――。ライブの3週間前。静かな夜の港町に、パワフルな歌声が響き渡る。

諸磯出身のゴスペルシンガー・長谷川繁さんは月に一度、西海上会館で「三崎ゴスペルサークル」のメンバーたちに歌い方を指導している。2015年12月に発足した同サークルは、現在25人で構成。これまで「みうら市民まつり」や「三浦市合唱祭」といったステージに立ち、豊かなハーモニーとコーラスで会場を沸かせてきた。

レッスンについて、メンバーたちは「親しみやすい」と口々にいう。長谷川さんは3つに分かれたパートを「上さん(ソプラノ)」「真ん中さん(アルト)」「下さん(テノール)」と愛称で呼び、キーボードを弾きながら英語の歌詞の発音や音程、リズムなどを丁寧にレクチャー。全員一体となり、ソウルフルでグルーブ感のある演奏を1曲ずつ作り上げていく。

「この単語は口を開けないほうがカッコいい」といった長谷川さんからの細部にわたるアドバイスの甲斐もあり、はじめは慣れない歌詞に戸惑っていたメンバーも「カタカナではなく、英語らしくなってきた」と手ごたえを実感する。レッスンも後半に差しかかると、皆が体を左右にスイングしたり、手で拍子をとったり、時折「いい歌だ」と言い合ったりして、気持ちよさそうにゴスペルの世界観に浸っていた。

今回のフェスは、長谷川さんと同じくシンガーの遠谷政史さん、同サークルメンバーの花岡静夫さんが三崎を盛り上げようと実行委員会を立ち上げ、開催にこぎつけた。

同サークルメンバーは当日、市民から募った歌詞に長谷川さんが三浦をイメージしたメロディーを乗せた曲『海がきこえる』を含む4曲を披露する。長谷川さんは「歌う人も聴く人も一緒に楽しい時間を過ごしたい」と話し、また「ゴスペルに馴染みがない人も気軽に足を運んでもらえれば」と呼びかけている。

開演時間はオープンデッキで午後0時40分から、三浦市民ホールで1時から。観覧無料。